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栃木県宇都宮市

宇都宮市12月補正、台風関連復旧費9.4億、下河原水再生Cポンプ設備7億

2019/11/23 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は、台風19号災害復旧関連事業費9億4329万円を追加する一般会計補正予算案を編成した。災害復旧費は8億8929万円で柳田緑地や市道、林道、農地・農業用施設の復旧費用などを計上。下水道事業会計では下河原水再生センターの汚水ポンプ施設復旧費2100万円を措置するとともに債務負担行為6億8250万円を設定した。同センターの復旧工事は来月の国の査定を経て年明けに上下水道局から発注が見込まれる。

 災害復旧費は農地・農業用施設が3億1984万円、公園緑地が8000万円、社会教育施設が4億3400万円。

 農地・農業用施設は国庫補助対象分で市が施行する工事費を計上。対象個所は農地583カ所、水路などが283カ所。

 公園緑地は八幡山公園ひょうたん池北側の土砂崩れを復旧。社会教育施設は土砂が堆積した柳田緑地の原形復旧に充てる。

 災害復旧費はこのほか、市道628号線(田下町)、13233号線(宮山田町)の復旧工事に2900万円。林道は大畑線など5路線の復旧費2295万円を市管理2路線と森林組合管理3路線に配分。北山霊園の法面崩壊復旧工事に350万円を措置した。

 土木費では清原中央小学校の児童の安全を確保するため東側の清原学園通りに歩道橋を新設。また、全市的な治水対策を検討するため、流量観測などを行う河川調査費2500万円を計上した。

 農林水産業費は被災した農業機械などの復旧補助金1400万円、かんがい排水施設復旧補助金1500万円を措置。商工費は商店街振興費2618万円を計上。曲師町商業協同組合が実施するオリオン通りアーケード改修を補助する。

 下河原水再生センターは2系統の地下汚水ポンプと電気室が浸水して故障。2系目は電気室が地上にあり応急修繕で機能を回復したものの1系目は使用不能になっている。排水能力は日量3万9600立方m。1系統5台ずつポンプが設置されている。

 復旧は2系統のポンプと電気室を設備も含めて更新。査定設計を進めており、国の査定を経て1月にも発注手続きが進められる見通し。台風19号では東日本各地で広域的な被害が発生しているため、工事は日本下水道事業団の執行ではなく市から発注される予定となっている。

 補正予算案は29日に上程され、12月19日の本会議最終日に採決される予定。一般会計は減額補正。総額は2225億7793万円、下水道事業会計は238億1835万円となる。

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