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【女性定着促進】就業継続実現へ新計画まとまる

2019/12/26 本社配信

 建設業における女性活躍推進に関する新計画策定委員会の3回目の会合が25日に開かれ、「建設産業女性定着促進計画~働きつづけられる建設産業を目指して~」をまとめた。新計画では建設産業で働く全ての女性が「働きがい」と「働きやすさ」の両立により、就業継続を実現することを目的に据えた。また「働きつづけられるための環境整備を進める」ことを中心に「女性に選ばれる建設産業を目指す」および「建設産業で働く女性を応援する取り組みを全国に根付かせる」ことを3本柱とし、各柱の趣旨を達成するための目標を設定、必要な取り組み内容を盛り込んでいる。

 官民を挙げた取り組み目標では、▽女性の入職者数に対する離職率の割合を2024年までの間、前年度比で減少させる▽入職者に占める女性の割合を24年までの間、前年度比で増加させる▽24年までに計画の内容の認知度100%を目指す▽24年までに都道府県単位で活動している団体「建設産業女性活躍推進ネットワーク」(建設産業女性定着支援ネットワークへ名称変更)への加入を全ての都道府県で目指す―とした。

 注目の取り組み内容としては、建設キャリアアップシステムを活用して職場復帰時に過去の就業履歴を証明する(国土交通省、業界団体)ことや、施工管理技士の技術検定合格証明書の様式等の改正による旧姓併記の検討(国交省)、「えるぼし認定」「くるみん認定」資格所持による優遇措置の検討(国交省)、円滑な職場復帰をサポートするためのリカレント教育を受ける環境整備のための講習や情報提供等の実施(国交省、業界団体)、地域中小建設企業や地域の建設業団体が行っている女性技術者・技能者等の確保・育成へ向けた取り組み事例集の作成(国交省、業界団体)などを進める。他にも情報発信や広報活動を展開していく。

 なお同委員会は、国交省と日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会、建設産業専門団体連合会、全国建設産業団体連合会の建設業5団体および建設産業女性活躍推進ネットワークで構成し、14年に策定した行動計画の5年間の取り組みを踏まえた実効性ある計画策定を検討してきた。


【写真=女性定着促進に向けた新計画をまとめた】

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