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栃木県下都賀農業振興事務所

下都賀農振、赤城地区36.4haで農地整備、事業費5.9億、新年度着手目指す

2020/01/29 日本工業経済新聞(栃木版)

 県下都賀農業振興事務所は、農地整備事業の赤城地区(佐野市)の計画内容を固めた。面積は36・4ha。圃場の大区画化と併せて道路工や排水路工、用水路工を整備。一部に暗渠排水工を施工する計画。2020年度の事業着手を目指しており、期間は25年度まで、総事業費は約5億9000万円を見込んでいる。20年度は換地や実施設計業務を進め、21年度から圃整工事に着手する方針。

 事業計画区域は佐野市南部、一般国道50号の南に位置する水田。西に1級河川秋山川が流れ、赤坂堰や佐野用水からの用水施設を利用。下流の排水路に自然排水している。

 一帯は1952~58年に整備された標準20㌃の小区画農地。農作業道路は狭く大型機械の円滑な搬入ができず、水路は狭小な用排水兼用の土水路。一部は水路の法面が崩壊し、湿田化している。

 農地整備事業によって分離・装工された用水路、排水路、農作業道を備えた標準区画1haの圃場に再編。北側と東側で暗渠排水工を施し、高収益の畑作もできる生産性の高い生産基盤を整備する。

 計画事業量は整地工36・4ha、支線道路工3・7㎞、幹線道路工0・2㎞(アスファルト舗装)、用水路工4・9㎞、揚水機3基、排水路工3・7㎞、暗渠排水工19・4ha。全区域の約7割を標準耕区100m×100mの区画とする計画。

 道路は全幅5mで砂利舗装。アスファルト舗装を施す幹線道路は南西側に全幅5・5mで整備する。非農用地にはJAライスセンターが計画され、南西側の市道沿いに1haを確保する。

 水路の標準断面は用水路が幅30~60㌢×深さ30×60㌢。排水路が幅40~100㌢×深さ40~60㌢。暗渠排水工はφ7・5~15㌢の素焼き土管を布設する。

 工事費は整地工1億5300万円、支線道路工4400万円、幹線道路工1100万円、用水路工8100万円、揚水施設5000万円、排水路工9400万円、暗渠排水工5800万円、測量設計費等9900万円を試算している。

 環境への配慮では深み排水路や魚道工(多段式落差工)の設置などを検討。動植物の生息生育環境を確保していく。

 赤城地区の南東では今年度から馬門地区(48・9ha)の農地整備事業が進められている。

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