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栃木県宇都宮市

宇都宮市、一条中跡地対話型調査結果、商業施設機能の提案多数

2020/02/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は12日、一条中学校跡地(一条1-4-7ほか)約1・9haの利活用に係る対話型市場調査の結果を公表した。参加事業者は14者で不動産開発3者、商業8者、住宅2者、医療・福祉1者。2者がグループ、12者が単独で参加した。敷地全体を借地にする案と一部買い取りを含む案の2種類が提案され、ほぼ全ての民間事業者が日用品や食料品等の小売りをメーンとした商業施設と広場等の空間を含む案を示した。事業期間については30年程度の借地権を設定することで事業成立が可能であることを確認した。

 市は調査を通して実現性の高い事業内容や参画条件を整理し、事業者募集要項の策定などに活用する。募集要項は3月以降に公表。受付期間は6カ月程度を予定している。優先交渉権者は9月以降に決定する見通し。

 商業施設や住宅については、市内の大規模集客施設の立地状況を踏まえ中規模・小規模なものが望ましいとした。導入機能の予定・実現性については商業施設に加え医療・福祉、スポーツ、オフィスなどの提案があったほか、地域の交流スペースや憩い・安らぎの場を複合的に配置するなど多数の案が示された。

 交通対策や駐車場規模では、国道119号からの車両の乗り入れ時は左折入庫、左折出庫に限定され南側の市道124号が主動線になることが見込まれるため、敷地をセットバックするなどの十分な対策が必要とした。駐車場は平面や屋上設置型、立体式など幅広い提案があり、いずれも周辺の道路環境を踏まえ、渋滞に配慮した駐車台数の設定・調整が行われる内容だった。

 地域振興への配慮では商業などの核となる施設と一体的・複合的に整備することで民間事業の中で、公的な広場などの憩いの空間や地域交流スペースといった機能の導入可能性は高いとした。テナントは地元の企業や店舗を積極的に誘致していく提案が多く見られた。

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