国土交通省がまとめた5月の新設住宅着工戸数は前年同月比で12・3%減の6万3682戸となり、11カ月連続で減少した。5月の水準では過去10年間で最低となった。また新設住宅着工床面積は前年同月比15・6%減と10カ月連続で減少している。持家、貸家、分譲住宅がいずれも低調で、過去10年間で見ると5月としては持家が最も少なく、貸家は下から3番目、分譲住宅のうちマンションは下から2番目に少なかった。
昨年5月の水準が高かった影響はあるものの、国交省建設経済統計調査室では、特に持家に関して新型コロナウイルス感染症に伴う着工休止や一部で建築確認申請の処理手続きの遅れもあり、着工数の減少につながったと見ている。
持家は前年同月比20・7%減の1万9696戸で、10カ月連続の減少となり、5月では1960年以来の2万戸割れに。
貸家は同比8・1%減の2万4040戸で21カ月連続の減少に。分譲住宅はマンションが同比0・3%減で前月の増加から再び減少し、一戸建住宅は同比12・8%減で6カ月連続減少となり、分譲住宅全体では同比7・6%減と7カ月連続で減少した。
5月の民間非居住建築物の着工床面積は379万㎡で、前年同月比4・4%増と2カ月ぶりの増加に。使途別では大型物流施設などが好調だった倉庫のみ5カ月連続で増加したが、事務所は3カ月ぶり、店舗は13カ月連続、工場は5カ月連続でそれぞれ減少した。