2025/09/18
時代に合わせ変革を(東京・YO)

時代に合わせ変革を
▼「お水いかがですか」「体調は大丈夫ですか」。参加者を気遣う言葉が聞こえてくる。夏に開かれた、親子向け現場見学会の光景だ
▼多くの建設業関連団体や企業が見学会を開催している。園児、児童、生徒、学生、一般、さらには親子、または発注者向けに行うなど参加対象はバラエティーに富む。ICT技術の活用現場においては、実際に見て、触り、体験し、将来の進路決定の際、建設業を選択肢のひとつとしてほしい、と願う。また完成した施設を見学し建設業を知ってもらいたい。あるいは最新技術を見てもらうなど、見学会の開催に対する思いはさまざま
▼年を追うごとに暑さが増す中、見学会の様相も変わってきた。参加者にファン付きのベストを着用してもらいながらの見学、スポーツドリンクやあめに加え、瞬間冷却パックなどの冷却グッズを配るといった熱中症対策を講じる。見学中も水分補給のためのドリンクやあめを用意。さらに「ご気分、悪くないですか」などと、常に参加者を気にかける
▼気象庁の統計を調べてみた。東京都の場合、7月の日平均気温の平均値は、2004年28・5度、14年26・8度、24年28・7度で推移。8月は、04年27・2度、14年27・7度、24年29・0度と、やはり上昇傾向だった
▼ひと昔前、参加者へのお土産といえば、見学施設を紹介する冊子や事業案内、見学会を催す団体や企業のパンフレットが中心。そしてタオルやボールペンなどのノヴェルティ、熱中症対策グッズは見かけない。いつまでも過去の習慣にとらわれず、本質を守りながら、時代に合わせ、新しい物事を取り入れていく必要がある。(東京・YO)