インタビュー

2025/03/15

新潟県交通安全施設業協会就任インタビュー/清野山裕文会長に聞く/皆さまの役に立つ協会を

新潟県交通安全施設業協会の新会長に、2月14日付で前副会長の清野山裕文氏(新潟ライン代表取締役社長)が就任した。本間誠也・前会長の勇退に伴い、同協会は新たな正副会長の下で新年度のスタートを切った。「当協会は建設業の中でも交通安全施設に特化した活動を行っている。協会員の皆さまと力を合わせながら、協会と会員会社、業界の発展に貢献できれば」と話す清野山会長に、今後の見通しを聞いた。



清野山会長は1級土木施工管理技士の資格を持ち、道路区画線や道路標識の工事などに携わった経験が長い「現場の出身」。道路交通や交通安全に関する各種技術の変化・向上を感じる中で「最近は車の自動運転が始まり、白線を認識して白線の中を走行するようになったため、道路のライン引きが重要になっている。車自体の性能や安全性が上がっており、道路の環境もそれに応じた整備をしなければ機能を十分に発揮できない。道路交通は生活に欠かせないもの。道路がある限り、私どもも技術の進歩に合わせていかなければいけない」と考えている。交通安全施設関係のメーカーが協会の賛助会員となっていることから「協力しながら新たな製品や材料などの開発ができれば」との見通しを示す。


本年度の事業計画では、道路標示施工マニュアルの改訂版を発行し、販売する予定。「法令の改正により、時代にそぐわない内容になっているため、県警本部監修のもと改訂作業を進めている。今年は新たなマニュアルを発行したい」と語る。


また「交通事故は年々減ってきているが、ゼロではない。特に高齢者が多く犠牲になっている。業界として交通事故を一つでも減らせるように協力できれば」と強調。そのため、安全対策事業の柱の一つとして力を入れる公益事業にも引き続き取り組む。昨年は新潟県庁における交通安全対策の一環で「区画線補修工事(横断歩道)」を実施寄贈し、花角英世知事から感謝状が贈呈された。県庁構内では本年度も、中央線を引き直す寄贈を計画中だ。「交通安全に資するものを提供する公益事業は毎年実施しており、非常に喜んでいただいている。皆さまの役に立てることをしながら、業界のアピールもしていきたい」と意欲をみせる。


自社では、普段から社員に対し「道路に出て作業する仕事なので、まずは安全に作業を終わらせることを第一に考えようと言っている。安全を提供する仕事は自分たちが安全でなければならない」と安全第一を重視する清野山会長の今後の舵取りが注目される。



【略歴】せいのやま・ひろふみ


1993年10月に新潟ライン入社。取締役工務部長を経て2007年11月より現職。趣味はゴルフ。ルールも用語も知らない中で始めてから12年が経過したが「なかなか思うように上達しないところにはまっている。また頑張らなければいけないというところにつながっている」と笑う。協会のゴルフコンペで昨年は準優勝しており、これまでの最高スコアは79。ゴルフを始めてからは足腰を鍛えるために毎朝走ることが日課になった。当面の目標は「1回だけ70台を出したことがあるので、もう1回出したい」という。1967年12月生まれ。十日町市出身。

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