能登半島地震に関連し2024年度予算では最初の予備費使用が23日、閣議決定された。国土交通省は通算で3回目となる予備費として、使用額611億5000万円を計上した。公共土木施設や航路標識の災害復旧、影木浄化被害の再発防止に向けた対策などの検討調査などに充てる。
予備費は▽上下水道、河川、道路の災害復旧事業経費=475億100万円▽土砂災害箇所の国(権限代行含む)および県施行する災害関連緊急砂防等事業等経費=127億7700万円▽航路標識等の国施行災害復旧事業経費=5億1900万円▽液状化災害の再発防止に向けた対策等検討調査経費=3億5000万円―に充てる。
斉藤鉄夫国土交通大臣は「引き続き被災地の声にしっかりと耳を傾けながら、予備費の適切な執行も含め被災地の復旧・復興に全力で取り組む」と話した。
主な予算配分状況は次の通り。
【河川等災害復旧事業】
〇河川・道路・水道・下水道補助
▽新潟県=12億6000万円
【船舶交通安全基盤災害復旧事業】
〇直轄
▽鳥ケ首岬灯台(新潟県上越市)=5000万円、灯台損傷
▽沢崎鼻灯台(新潟県佐渡市)=5100万円、灯器損傷
▽弾埼灯台(同)=5100万円、灯器損傷
◎能越道で対面通行確保へ
能越自動車道・のと里山海道の、のと里山空港IC~徳田大津ICについて、能登大橋付近を除き7月末までに対面通行する見通しを斉藤国交相が明らかにした。現在は、輪島方面への北向き1車線の通行で対面通行確保に向け復旧を進めている。
当面の間、片側交互通行となる能登大橋付近は、橋台背面部の盛土箇所で大規模な土砂崩落が生じており、復旧に時間を要するとしている。