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(独)鉄道建設運輸施設整備支援機構

【建設DXビジョン】ロードマップを公表/優先的11項目対象に

2024/04/30 本社配信

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は2023年10月に策定した建設DXビジョンを具体化するため、ロードマップを作成した。5年以内に実現する技術をSTAGE1とし、10年程度で実現するSTAGE2、20~30年程度とするSTAGE3に区分。仕組みの構築、鉄道建設のDX化、鉄道建設のGX化の3分野の11項目について目標時期を踏まえて優先的に取り組むものとしてロードマップをまとめた。

 STAGE1は、機構が一部の工事で導入している技術や国・鉄道事業者等ですでに導入が進んでいる技術など。STAGE2は、機構ではまだ導入していないが、国やJR等ですでに一部工事で導入している技術。また、今後5~10年で技術が完成し普及が進むと予測されている技術など。STAGE3は、現在、研究技術段階の技術を用いた技術。また、今後20~30年で技術が完成し普及が進むと予測されている技術など。

 機構の建設技術で特筆すべきはトンネル工事。日本のトンネル工事の4割は機構が担当しており強みがある。ロードマップでは、ICTやAIを活用した切羽評価システムや出来形管理などの現場試行、効果分析、課題整理を進め、26年度からICT施工実施方針検討を進め、5年後にはマニュアル作成しICT施工原則化。10年後には山岳トンネルでの見人化施工の試行、災害復旧での活用検討とする。

 また、国の工事にはない軌道工事ではスラブ調整作業の電動化の検討も特徴的な取り組み。

 今後は、ロードマップに沿って、新技術の開発・活用、新技術を導入するための基準類の作成、多様な主体や計画との連携などを行い、技術開発動向、関係機関との意見交換等を踏まえてビジョン、ロードマップの適時改定を検討する。

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