(仮称)守谷市総合公園サウンディング型市場調査結果が18日、明らかになった。整備における官民連携の検討のため、11月5~12日に対話を実施。13社が参加した。主な意見として「県内に最初に入る地域としての『街の顔』」などの事業コンセプトや、隣接施設との関係性についての提案があった。今後は結果を参考に、事業内容等を検討していく。また、公募開始前から意見交換を希望する事業者とは継続的に意見交換を行っていくとしている。
対象地が、野木崎地区の約13・5ha。常総運動公園(野木崎4700)の東側に位置し、隣接地にはプロ野球東京ヤクルトスワローズ2軍施設(約7・4ha)が2027年に開業予定。2軍施設の東側ではさらに、守谷SAスマートICの開設に合わせた土地区画整理事業(約60・8ha)を予定している。
参加した事業者は「県内に最初に入る地域としての『街の顔』」「市民の健康増進、市民が楽しめるにぎわいの場」などの事業コンセプトを提示。ヤクルト2軍施設と常総運動公園との関係性について、両施設をつなぐもの、公園周辺の複数事業との一体性といった意見の一方、飲食やアーバンスポーツなどによる差別化を図る提案もあった。施設のイメージが、フットサルコート、インクルーシブ遊具、アスレチック遊具、有料駐車場の設置など。
防災拠点としての機能については、備蓄倉庫、マンホールトイレ、かまどベンチなどを設置する提案があった。芝生広場や駐車場を災害時のヘリポートや消防車両などの駐車スペースとして利用する意見や、モビリティを非常用電源として活用するアイデアも出た。
公園整備に合わせた新モビリティサービスの導入も検討。想定ルートが①公園~守谷駅②公園~守谷SA③園内の移動-となる。事業者からは、カーシェア、シェアサイクル、バス(周遊、自動運転)などの提案を受けた。
想定ルート①は来園者確保や賑わい創出、②はスマートIC周辺土地区画整理事業との連携による利用を想定。③に関しては新サービスのテストの場になるとした。発注については競争性確保の観点から分離発注を求める声や、来園者確保のため、一体発注を希望する声が上がった。
事業方式および事業期間としては、公園部分が指定管理者(5年間)、PFI(10年以上)、Park-PFI(20年間)など。コンセッション方式による新モビリティサービスの運用を希望する意見もあった。事業範囲については設計、建設、維持管理および運営を一括で公募する想定。
公募に向けては、提案書作成に6カ月程度を要するとした事業者や、複数回にわたる意見交換・質問回答を求める者、公募開始前からの意見交換を希望する者もあった。事業化に際しての課題については、常総運動公園との差別化、リスク分担や周囲の交通状況、物価上昇、競争性の確保を懸念する声が聞かれた。
今後は、サウンディングの結果を参考に、事業内容等の検討を進める。また、希望する事業者とは継続的に意見交換を行い、検討内容の充実を図っていく。25年度当初予算にはPFIアドバイザリー業務委託費や造成工事費を計上する予定だ。