甲州市の鈴木幹夫市長はJR塩山駅前にホテルチェーンの東横インが出店することを明らかにした。12月市議会で丸山国一議員の質問に答えたもので、このほど同社から正式に建設が決まったとの報告を受けたという。県内では5店舗目。建設予定地は同駅前に同社が保有する土地で、現在は貸し駐車場などとして利用されている。
鈴木市長は「これまで民間のホテル誘致に力を入れてきたが、やっと先般民間企業から建設に向かうという話が確定した(と聞いた)。市内観光やビジネスを始めとするホテル利用客の増加により、駅前のにぎわい創出に期待する」と述べた。またホテル建設に伴い「当該企業はレストランを有しないため、ホテル近くに食事ができるレストランも誘致しないといけない。ホテルが来ればコンビニも何とかなる」と、さらなる企業誘致に意欲を見せた。
鈴木市長は本紙取材に、建設するホテルは東横インで、すでに同社により用地が取得済みであることを明かした。市関係者によると、建設予定地は駅前の貸駐車場「タイムズ塩山駅前」(同市塩山上於曽1810、69台収容)が利用している敷地などという。
同ホテル建設は2018年ごろから構想があり、用地も同時期に取得していた。駅前に新たな幹線道路が整備されることが決まったことで計画が進んだとみられる。
また幹線道路計画に伴い宅地開発の動きも活発化してきている。丸山議員は「最近になり、この幹線道路に関心を持っている不動産デベロッパーが訪れ調査をしたということで、周辺に約300世帯(の立地)が可能ではないかと言っていた」と、議会答弁の中で明らかにした。
同市では同線整備以外に西関東連絡道路・岩手ランプー同市街地の整備計画もあり、それを含む都市計画の見直しについて、市担当者は「現在国土交通省や県との協議、法手続きが最終段階となり、都市計画審議会やパブリックコメントなどを行い、今年度中に都市計画決定の見直しと立地適正化計画の策定を目指す。西関東連絡道路アクセスも事業化が計画されたことから、必要な都市計画道路と用途地域の見直しについては、来年度以降も引き続き県と協議を進める」としている。