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栃木県管財課

県管財課、11施設16棟を長寿命化、免許センター大規模改修で設計

2025/04/21 栃木建設新聞

 県管財課は、今年度の県有建築物長寿命化事業で11施設16棟に着手する。運転免許センターと小山庁舎、消防学校で空調や受変電設備、防水、外壁などの改修設計を委託。グリーンスタジアム、県央産業技術専門校、農業大学校、畜産酪農研究センター、栃木ヘリポート、航空隊、矢板警察署は工事に入る。衛生福祉大学校は本館で設計と工事、南館で設計を発注する。当初予算に事業費計16億4748万6000円を措置した。

 運転免許センター(鹿沼市下石川681)は庁舎の空調、防水、外壁、受変電設備、昇降機、給排水設備、消火設備、自家発電設備を改修。設計費は1億9864万7000円。2023年度から改修に向けた調査を継続していた。

 空調は電気式チラーユニットに改修。防水は屋上のシート防水、外壁はコンクリートパネル下地の塗装、受変電設備は屋内キュービクルを更新する。昇降機は3階ロープ式エレベーターの更新、給排水は受水槽を含めた設備更新。屋内消火設備、屋外自家発電設備を更新する。

 運転免許センター庁舎はS造3階地下1階建て延べ8210平方m。1986年に建設され築39年が経過。老朽化が著しいものの一般利用者が多く、休業が土曜日のみとなっていることから着工時期は次期長寿命化計画の改訂内容を反映させた26年度以降を予定している。

 小山庁舎(小山市犬塚3-1-1)は本館の受変電設備と空調、自家発電設備を改修。設計費は2836万6000円。受変電設備は屋外キュービクルを更新。空調は1階機械室に設置された中央熱源機器を更新。設計内で各方式を比較検討する。自家発電は1階に設置された設備を更新する。小山庁舎本館はRC造4階建て延べ3525平方m。1992年の供用開始から33年が経過。対象設備は当初から使用され耐用年数を迎えている。

 消防学校(宇都宮市中里町248)は本館で受変電設備、空調、自家発電設備、宿泊研修館で空調を更新。本館の受変電設備は屋外キュービクル、空調は吸収式の冷温水機など、自家発電は屋外に設置された設備を更新。宿泊研修館の空調も吸収式冷温水機などを更新する。

 設計費は本館1690万円、宿泊研修館973万2000円。消防学校本館はRC造2階建て延べ1347平方m、宿泊研修館はRC造3階建て延べ2172平方m。いずれも1991年完成の築34年。

 グリーンスタジアム(宇都宮市清原工業団地32)は防水改修。工事費は2億7143万5000円。メインスタンド観客席の階段部分が漏水しているため全面的に改修する。施設はRC造地上3階地下1階建て延べ6485平方m。1993年の供用開始で築32年。

 県央産業技術専門校(宇都宮市平出工業団地48-4)は本館の受変電設備と自家発電設備を更新。工事費は2億6480万円。屋外に設置されたキュービクルと自家発電を同程度容量の設備に更新する。本館はRC造5階建て延べ6140平方m。1995年の完成で築30年が経過している。

 畜産酪農研究センター(那須塩原市千本松298-29)は本館の給排水設備を改修。工事費5212万5000円。受水槽更新や配管などの設備も改修する。本館はRC造2階建て延べ1533平方m。1982年の完成で築43年が経過している。

 栃木へリポート(芳賀町芳賀台128-1)は格納庫兼事務所と航空隊第2格納庫の屋根、外壁を長寿命化。工事費は格納庫兼事務所が7646万4000円、第2格納庫が6709万2000円。屋根を折半葺きカバー工法、外壁をALCパネル塗装で改修する。

 格納庫兼事務所の屋根は金属折板、外壁は樹脂吹き付け。建物はS造2階建て延べ800平方m。1996年の完成で築28年が経過。第2格納庫は亜鉛メッキ鋼板葺き屋根で外壁は金属板張り。建物はS造2階建て延べ618平方m。1991年の完成。築33年。

 航空隊(宇都宮市宮の内2-1300-2)は庁舎兼格納庫の屋根と外壁を改修。工事費は5155万3000円。屋根を折半葺きカバー工法、外壁をALCパネル塗装で改修する。既存の屋根は亜鉛メッキ鋼板葺き、外壁はコンクリート板張り。建物はS造平屋建て延べ456平方m。1987年の完成で築38年。

 矢板警察署(矢板市中2001-1)は庁舎の受変電設備と消火設備を更新。工事費は4868万2000円。受変電設備は屋外キュービクル、消火設備は屋内の消火栓を更新する。庁舎はRC造3階建て延べ1075平方m。1988年の完成。築37年。

 衛生福祉大学校(宇都宮市陽南4-1925-1ほか)の本館は防水、外壁、給排水設備を改修。設計費3096万8000円、今年度分の工事費3663万円。南館は防水、外壁改修に設計費1892万6000円。

 防水は屋上アスファルト防水等改修で老朽化したベンチレーションブロックを剥がし更新。外壁は吹き付けタイル塗装改修。本館の給排水設備は高架水槽と給水管などの改修を見込んでおり設計で改修箇所を見極める。

 衛生福祉大学校本館はRC造5階建て延べ7045平方m、南館はRC造4階建て延べ4953平方m。いずれも1983年の完成で築42年。

 農業大学校(宇都宮市上籠谷町1145-1ほか)は教育・研修棟と男子寮、先端技術教育棟の設備を長寿命化。3棟の工事費に3億3535万7000円を投じる。

 教育・研修棟は受変電設備と空気調和設備を更新。工事費は2億4415万7000円。受変電設備は屋外キュービクル。空調はマルチ型パッケージエアコンを更新する。教育研修棟は1998年の完成。築26年。RC造3階建て延べ2390平方m。

 男子寮と先端技術教育棟は受変電設備改修で屋外キュービクルを更新。工事費は各4560万円。男子寮は1986年の完成。築39年。RC造2階建て延べ1932平方m。先端技術教育棟は1994年の完成。築31年。RC造2階建て延べ460平方m。

 農業大学校は約48haの広大な敷地に建物70棟が立地。受変電設備は屋外キュービクル4基で対応。高圧で引いた電気を低圧に変電し各棟に送電している。

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