所長としての意気込みには「安中地域の皆さまが安心して暮らせるよう、一つ一つの課題を誠実に取り組み、適切かつ迅速な対応を心掛けたい」と語る。
所管地域の特徴には「前橋から通勤しているが、比較的近距離でありながら移動に意外と時間を要する現状は、都市間の移動や高速道路ICへのアクセスについて、さらなる円滑化が期待される」とし、こうした状況を踏まえると、本年度策定された「ぐんま・県土整備プラン2025」で掲げる「災害時にも機能する強靱な道路ネットワークの構築」という方針のもと、「西毛広域幹線道路の全線開通は地域の発展や安全・安心の確保に向けて極めて重要な事業である」と位置付けている。
また、近年、頻発化・激甚化する異常気象に伴う水害リスクを軽減するため、一級河川碓氷川の河川改修等を含む防災・減災対策の強化にも力を入れるとともに、県境部の山間地を通過する上信越自動車道や国道18号、国道18号(旧道)の存在を踏まえ、危機管理の観点からも、国・NEXCO・市・地元建設業・県の緊密な連携が不可欠であるとの認識を示した。
本年度の事務所主要事業には「碓氷川の河川改修や西毛広域幹線道路の整備において、早期完成を目指し、用地取得を進めるとともに工事の着実な進捗を図っていく」とし、西毛広域幹線道路については、部分供用による早期の事業効果の発現も視野に入れ、事業展開を進めていくとした。
これまで携わった思い出深い事業には東毛広域幹線道路の整備や八ッ場バイパスの整備をあげる。「東毛広域幹線道路の整備事業では高崎玉村工区の高崎市内における1・9㎞を担当した。工事着手から開通まで2年4カ月という短期間で完成が求められる中、その間に東日本大震災が発生し、直後の4月には被災地に1カ月間派遣に行き、余震が続く中で現地の被害状況調査を行いつつ、被災地での業務終了後には高崎の現場との協議も電話で対応した。7月の開通までは多忙を極めたが、そのときの達成感は今でも忘れられない」と話す。
若手職員へは「県土整備行政は地域の未来を支える非常に重要な仕事。ぜひ現場に積極的に足を運び、自ら学ぶ姿勢を大切にしてほしい。技術の習得に加え、地域住民や関係機関との対話を重ねることで、より良い事業の実現につながると信じている」とのメッセージを送る。
建設業界へは「地域の安全・安心を守るためには、地域を熟知した皆さまの高度な技術と豊富な経験が不可欠である。今後とも、より良い社会資本整備に向けて、連携を深めてまいりたい」と呼び掛ける。
趣味は野球。現在も休日には仲間とプレーを楽しんでおり、中学、高校時代をともに汗を流した仲間と、今になって再び時間を共有できることが貴重な時間と感じている。「野球を通じて、これまで多くの方と出会うことができ、それが自分にとってかけがえのない財産となっている」と語った。