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群馬県伊勢崎土木事務所

角田所長インタビュー

2025/04/25 群馬建設新聞


伊勢崎土木事務所には2010年度に主幹として所属して以来、2度目の赴任。11年3月に東日本大震災が発生した際は、県庁での会議に参加していた。伊勢崎土木管内の五料橋が被災した情報を受け「県庁から急いで事務所に戻り、状況把握などに当たった。幸いにして五料橋による人的被害はなかったが、自然災害の驚異を改めて感じた」と話す。

これまでに河川課水害対策室長を務め、国土交通省水管理国土保全局防災課へ災害査定官として赴任した経験もあり「管内は山間部の災害はないが、利根川をはじめとする河川が流れており、水害対策を考えなくてはいけない」と力を込める。加えて、新たな県土整備プランには29年度までに着手予定の中心的な事業として、都市計画道路北部環状線バイパスの整備事業があり「伊勢崎地域の魅力向上やさらなる活性化に欠かせない事業。着手に向けてやるべきことを着実に進めていく」と意気込む。

国交省で災害査定官を務めたのはコロナ禍のさなかとなる20~21年度のこと。これまでの査定を申請する立場から、申請を受ける立場に変わり「誰にとっても良い結果となるよう査定に臨んでいた。災害査定の必携資料ともいえる災害手帳に必要な資料などを付け加えていったら、あっというまに元の本から2倍近く分厚くなった」と苦笑する。

若手職員には「責任感を持って仕事に取り組むのは尊い姿勢だが、抱え込みすぎずに相談してほしい」と言い、加えて「仲間と支え合えるのが県土整備部のいいところ。それぞれの職員が果たさなければいけない役割が大きくなっているとは思うが、まわりの人が助けてくれると考え、頼ってほしい」と呼び掛ける。

災害対策については「雨の降り方が変わっており、毎年どこかで大きな水害が発生している。公共事業は防災・減災はできるが被害をゼロに抑えることはできない。ソフトによる対策も踏まえ、いかに被害を抑えるかを考えなくてはいけない」と話す。

地元建設業界に対しては「新たな県土整備プランには『災害対応組織力の維持』が盛り込まれた。地元を知っていなければ災害、特に初動時の対応は困難なものとなる。管内地域がこれからさらに発展していくために、協力していただきたい」と語る。

趣味は将棋。観戦が中心な「観る将」で、NHKの将棋トーナメントは小学生の時から見ているとか。「小学校、中学校と野球をやっていたが、そのせいでNHKの将棋を見られないのがつらかった」と笑顔を見せる。長年、羽生善治九段のファンで「羽生マジックが見られるかもという期待感がファンとなった理由。B-2に落ちてしまってから心配だが、必ず巻き返すと信じている」と話した。

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