市原市は16日、第6回文化交流施設検討委員会(委員長=佐藤慎也・日本大学理工学部建築学科教授)を市役所第1庁舎4階1402B会議室で開き、文化交流施設における基本計画検討の前提条件を整理するとともに諸室構成案について議論した。基本計画については、9月に骨子案をまとめ、12月に素案に対するパブリックコメントを行い、2026年3月の策定を目指す。大ホールの諸室構成案として、固定席1500席程度、車いす席、多目的観覧室、10間×10間の主舞台、舞台袖、搬入ヤード、客用トイレ、小楽屋4室、中・大楽屋各2室、調光操作室、音響調整室、映写室などを提示した。
大ホールのほか、文化交流施設に備える諸室構成は▽小ホール=300席程度、車いす席、多目的観覧室、固定舞台、搬入ヤード、客用トイレ、小・中楽屋各2室程度、調光操作室、音響調整室、映写室など▽リハーサル・練習機能=大スタジオ200㎡程度、小スタジオ、控え室2室など▽ギャラリー・ワークスペース機能=市民ギャラリー、創作スタジオなど▽エントランス・交流・情報発信機能=エントランスホール(フリースペース)、総合案内・受付カウンター、シティプロモーション・情報発信スペース、図書コーナー、飲食の提供コーナーなど▽キッズスペース機能=創造系・表現系遊具、書架、授乳室など▽会議・生涯学習機能=20人程度収容可能な会議室、40人程度収容可能な会議室2室、炉あり和室2室、水屋、生涯学習センター(学習室、交流コーナー、ミーティングスペース、冊子情報コーナー、インターネットスペース、事務室)など▽管理運営機能=事務室、警備室、湯沸かし室、更衣室、休憩室、倉庫、清掃員・技術者控え室、救護室、会議室、応接室など――を想定している。
屋外整備では、更級通りに面した広場や駐車場400台程度などの設置を検討している。
周辺施設と差別化を/事業手法などが課題
委員からは「千葉市民会館など周辺の同規模ホールとの差別化が必要」「事業手法を早めに固めるべき」「迎賓館機能を備える本格的な茶室の設置をしてほしい」などの意見が挙がった。
文化交流施設は22年10月策定の「拠点別整備基本計画(五井編)」に基づき、土地区画整理事業施行想定区域内の文化交流ゾーンにおいて、市民会館、生涯学習センター、五井会館大ホールを集約した音楽・芸術の交流拠点機能を整備するもの。
建設地は五井および平田で、更級通りに面し、五井駅から徒歩約10分の距離に位置。想定敷地面積は3ha程度。
基本計画策定後は、26年度から27年度にかけて事業実施方針などの作成と事業者選定手続きを進め、28年度から31年度まで施設整備(設計・施工)を行い、32年度に供用を開始する事業スケジュールを描いている。
1月開催の第5回では、文化交流施設整備の基本構想案と基本計画の検討状況について報告。2月に基本構想を策定した。