県県南農林事務所稲敷土地改良事務所は、稲敷市内の2地区で区画整理に着手する。経営体育成基盤整備事業の2025年度新規採択地区となった幸田地区では9億600万円、草場地区では5億4600万円を投じ、大区画化や道路・用排水路の整備により、生産性向上および担い手への農地集積を図る。
幸田地区においては、区域面積35・3haのうち、水田32・8ha、畑2・5haについて均平整地を行う。標準区画面積が200a(200m×100m)。予定工期は32年度まで、総事業費9億600万円を見込む。現況としては水田区画や農道が狭小で、効率的な営農の妨げとなっている。用排水路の老朽化も著しく、漏水等が生じている状況。
用水路工ではL4652mを対象に、パイプライン(硬質ポリ塩化ビニル管φ75㎜~350㎜)を布設する。
排水路関係ではL403mの支線排水路で排水フリューム(B1m×H0・9m)を設置する。小排水路については排水フリューム(B0・6m×H0・9m)がL1661m、ポリエチレン管(φ500㎜)はL222mで計画。
承水路(L951m)および流末排水路(L158m)についてもそれぞれ排水フリュームを布設する。承水路の規模がB0・4m×H0・4~0・6m。流末排水路はB1・2m×0・9mとなる見込み。
道路工についてはL600mを対象にアスファルト舗装(W6m)を実施。L2914mではW4mからW5mへの拡幅を行う。
草場地区においても大区画化や施設の老朽化対策を講じる。総事業費5億4600万円、工期は30年度までを想定。水田17・1haについて整地工を実施していく。標準区画面積は50a(100m×50m)とする。
用水路工では、パイプライン工(L3030m、硬質ポリ塩化ビニル管φ200㎜~300㎜)に加え、両吸込渦巻ポンプ(φ200㎜×22kW)の設置を計画している。
排水路工については支線排水路(L129m)、小排水路(L1139m)のそれぞれでB0・6m×H0・9mの排水フリュームを布設。合わせて、水中ポンプ(φ200㎜×11kW)3カ所の新設を進める。
道路工としては砂利舗装の支線道路(L972m、W5m)を整備予定。
さらに、各地区において水田部分の暗渠排水工を計画している。