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栃木県日光土木事務所

日光土木事業概要、111カ所に54.3億円投入、文挾BP2期予備設計へ

2025/07/17 栃木建設新聞

 県日光土木事務所は2025年度事業概要をまとめ、111カ所に54億3300万円を投入する。内訳は道路・街路事業が76カ所45億8600万円、河川・砂防事業は35カ所で8億4700万円。121号文挾バイパスは1期が改良工事、2期3900mは概略ルートを固め予備設計への移行を目指す。3・4・11号赤間々今中線1000mは電線共同溝予備設計に着手。119号東町上・中鉢石が電線共同溝詳細設計、急傾斜地上鉢石町Aは詳細設計をまとめ立木調査・補償。砂防は3堰堤の改築設計と急傾斜地藤原の仲町一区Ⅰ―Aの工法を決める詳細設計を実施する。(2面に主要事業箇所)

 県単新規の119号山口は今市スポーツセンター入口交差点に右折レーンを設置するため街路樹伐採と改良工事。121号文挾町は文挾バイパスにアクセスする宇都宮今市線交差点の改良に着手するため用地調査。

 461号轟は大桑大沢線との交差点西側の歩道中抜け区間1000mの平面図化。歩道幅員は2・5mを想定。栗山日光線小百は市営河川公園入口前後250mの未整備区間の測量や設計を進める。

 鹿沼日光線若杉町は日光道日光IC近くの歩道中抜け区間の改善。平面図化や公図公簿調査を踏まえ整備延長を固めていく。

 461号大渡は市道大渡~川室線とのT字交差点を北進し鬼怒川を渡河する大渡橋手前で現道に合流する800mのバイパスを計画。幅員が片側歩道2・5mの12mで整備。交差点設計を踏まえ用地調査・補償を進める。

 121号文挾バイパス1期は板橋交差点から宇都宮今市線まで3500mを4ブロックに分け、施工計画をまとめた。交差する市道を工事用道路に活用し、9月までに2件の盛り切り土工事を発注。6カ所の盛り土区間には中層混合処理工法で地盤改良。調整池は飛土沢を流末に3カ所計画。

 宇都宮今市線のオーバーパスは橋梁形式に決め、高低差を利用しランプ形式で接続。橋長36m、上部形式に単純鋼鈑桁。下部工は逆T式橋台2基を想定。25年度にも最適な構造形式を固める。

 文挾バイパス2期3900mは宇都宮今市線交差部から鹿沼市境まで。概略設計から予備設計への移行を目指す。ルート3案から公図公簿調査を踏まえ、コントロールポイントを抽出しルートを絞り込む。

 119号上鉢石町・中鉢石町420mは下鉢石町の先線で、電共整備と歩道の美装化。中鉢石町190m区間を先行し用地測量を踏まえ詳細設計に着手。両側1mをセットバックし両側歩道3・5mと全幅17mを確保する。

 急傾斜地上鉢石町Aは詳細設計で対策延長300mの工法を固めた。自然斜面補強土工(ノンフレーム工法)、モルタル吹き付け工、地山補強土工(パンウォール工法)を組み合わせ斜面の安定化を図る。用地測量と借地交渉を進め26年度の着工を目指す。

 119号大沢町は大沢小学校前250mを拡幅し両側の歩道を3・5m確保する道路計画を固め詳細設計に移行。右折レーンを設置する交差点部の最大幅員は24・4mで既設の横断歩道橋の両階段を外側に付け替える。用地測量や物件調査を委託し補償に備えていく。

 街路平町・東町線555mは舗装工事。下今市駅から東武鉄道日光線踏切まで140mは、道路詳細設計と電共予備設計を踏まえ幅員15mの道路計画を固めた。全体では461号並木大橋まで1100mをバイパスと現道拡幅で改善する計画。

 26年度事業化を目指す3・4・11号赤間々今中線清原町1000mは、並木大橋から東進区間。幅員を15mに拡幅し道路詳細設計で法線や交差点部の付加車線など構造を固めた。25年度は電共予備設計を実施し、都市計画変更の準備を進めていく。

 川俣温泉川治線若間は、用地補償や環境調査などを継続しトンネル本体の発注時期を検討。坑口西側に隣接するコベスリ沢橋梁のA1橋台1基を9月までに一般競争で発注する。

 コベスリ沢橋梁の下部工は逆T式橋台で右岸側が杭基礎、左岸は軟弱地盤を良質材に置き換え地盤改良を実施。新橋は橋長10・1mのプレテンション方式PC単純床版桁。

 川俣温泉川治線の中抜け区間の日蔭工区2500mは概略設計で西側の家屋連たん区間1000mをバイパス、東側1500mは現道を拡幅する。鬼怒川を渡河する竹の上橋は狭あいで老朽化し架け替える。路線測量を踏まえ道路の影響範囲を確定、詳細設計に備えていく。

 寅巳山沢堰堤は詳細設計をまとめ、幅43・6mにワイヤネットを張った柵形状の透過型杭式土石流・流木対策工(杭式落石防護柵)に決めた。無水渓流の寅巳山沢は、土石流幅14mを透過部とし、左右岸に流出防止部、両端には間隙部を設置。両端のワイヤネットはアンカーで固定する。

 下流側には洗堀を防止するかごマットを配置する。設置位置は寅巳山の登山道入り口で砂防指定地を行い、東側に登山道を付け替える。概算延長は135m。

 県単の砂防調査は湯川支渓の地獄茶屋沢と渡良瀬川支渓の猿沢。堰堤1基を計画しており、地獄茶屋沢が公図公簿調査。猿沢は26年度採択を目指し概略設計と全体計画を策定する。

 土沢地内の田川は市道橋宮本橋を架け替えるため渇水期に下部工を発注。新橋は16・3m(幅員5m)のプレテンション方式PC単純床版桁。下部工は直接基礎逆T式橋台2基。本川改修は橋梁架け替えに影響のない2カ所で護岸工事の発注を計画した。

 赤堀川は日光市道上猪倉・宇都宮線の上猪倉赤堀橋の架け替えを含む上流200mに着手。25年度は橋梁詳細設計を実施。現橋は5m(幅員4・5m)で1959年架設の単純RC床版桁。改修断面は5mを8m程度に拡幅を想定した。

 新規の急傾斜地崩壊対策仲町一区Ⅰ―Aは路線測量と詳細設計、地質調査で工法を固める。対策延長は560mで待受け擁壁工を想定。121号や人家42戸を保全する。

 県単調査の滝見通りⅠ―Aは鬼怒川温泉ロープウェイ北側斜面の保全対策。公図公簿調査と平面図化。

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