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栃木県河内農業振興事務所

河内農振、海道の水路、橋梁近く公告、赤沢川樋管ゲート、刈沼川は8月

2025/07/19 栃木建設新聞

 県河内農業振興事務所は、県営農業農村整備事業を8地区で推進する。海道は水路工2件と橋梁工の条件付き一般競争を早ければ7月下旬、水路工1件を8月下旬に公告。刈沼川は暗渠排水工を8月上旬、水路付帯工を8月下旬、赤沢川は排水樋管工を8月上旬、ゲート製作据付工を8月下旬に公告する方針。東岡本統合堰は補修工を9月に指名通知する予定。九郷半用水は機能保全計画策定、新規の根川頭首工は実施設計を進める。

 25年度の概算工事費は農地整備の海道、刈沼川、農村地域防災減災の赤沢川、水利施設整備の東岡本統合堰で合計5億8700万円、測量設計や調査などの委託費は概算4100万円を充てる。

 海道(宇都宮市)は添堀用水の水路工を延長393m、399mの2分割で発注。断面は幅1・2m、高さ0・9mの3面排水フリューム。全体延長は約1500m。24年度に下流側約700mを施工。25年度は県道上横倉下岡本線まで施工し改修を完了させる。

 橋梁は区域北側の農道で御用川に架設。橋長10m、幅5mで形式はプレテンションPC桁。橋台2基は杭基礎。横断部の御用川は断面を拡大する。

 8月に公告予定の水路工は21~23年度圃整工の用水路、排水路追設工事。補完工を含め総延長は約600mを見込む。海道の25年度概算工事費は2億6400万円。26年度は換地業務へ移る予定。

 刈沼川(宇都宮市)の暗渠排水工は最上流部で約11ha。23~24年度の圃整工箇所を施工する。

 水路付帯工は24年度圃整工の追設、道路の敷砂利、補完工を含んだ工事。25年度概算工事費は1億4000万円。26年度は換地業務を予定する。

 赤沢川(上三川町)は湛水被害を防ぐため、田川合流部の排水樋管を下流に移し約700mの導水路(標準断面幅5m、高さ2・3m、3面張りL型水路)を築造する計画。事業期間は24~27年度。総事業費約7億7420万円。

 排水樋管は内空幅5m、高さ2・3mの現場打ちボックスカルバートで延長約12m。逆流を防ぐ電動式鋼製ローラーゲート1門を設置する計画。25年度概算工事費は1億7000万円。

 東岡本統合堰(宇都宮市白沢町)は西鬼怒川の油圧式自動転倒堰。幅22m、高さ1・5m。22年度に機能診断・保全計画策定を行った。躯体右岸のL型擁壁が傾いており、新たに擁壁を設置する。設計は宇都宮測量。25年度は1300万円を充て、9月上旬ごろ指名する考え。

 九郷半用水(宇都宮市)は西鬼怒川の久郷半堰から取水。受益面積約800ha。1933年~74年の造成で総延長は18・4㎞。傷みが激しい箇所など4区間合計約3・35㎞、堰5カ所(ゲート8門)の機能保全計画を第一測工に委託し策定する。24年度に機能診断を委託した。

 根川頭首工(宇都宮市)は西鬼怒川の左岸側に分水。設置から60年が経過し、コンクリート固定堰の柱や擁壁にクラックや摩耗が発生。土砂吐きと取水ゲート設備も作動不良が確認され、施設の維持管理に支障が生じている。

 堰の構造はコンクリート固定堰が幅7・7m×高さ1・55m。洪水吐きは鋼製電動ベベル式ローラーゲート幅4・5m×高さ1・55m×1門。取水ゲートは鋼製手動スライドゲート幅2m×高さ0・8m×3門。

 工事は固定堰の擁壁や柱など傷んだコンクリートの表面補修、洪水吐きゲートのローラー交換、戸当たり部、水密ゴム補修、再塗装などを想定。取水ゲート3門は更新する予定。

 工事は26年度に行い完了する計画。総事業費は6600万円。設計は宇都宮測量に委託した。

 調査計画地区は農地整備に向けた上郷1(上三川町)、幕田西部(宇都宮市)。いずれも計画設計を推進。26年度の計画樹立を目指している。

 上郷1の調査区域は、かみのかわ工業団地の東、江川左岸の水田主体の農地。調査対象面積は約25ha。区域中央部を一般県道下岡本上三川線が通る。

 幕田西部は子ども総合科学館、国道121号に囲まれた姿川左岸の農地。調査対象面積は約30ha。

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