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茨城県水戸土木事務所

魅力向上へ偕楽園整備/25年度の主要事業

2025/07/29 日本工業経済新聞(茨城版)

 県水戸土木事務所の2025年度主要事業をまとめた。大洗友部線バイパスでは、国道6号から茨城町運動公園前まで約2㎞区間の整備を推進。国道123号を通る那珂川大橋の架け替えでは、事業費9億円を充て下部工事(橋脚1基)と用地補償を進める。沢渡川改修では、猩々橋上流で護岸工事や地盤改良、掘削工事を行う。偕楽園公園では園路や門扉、トイレを改修し、さらなる魅力向上を図るための整備を推進する。

【大洗友部線バイパス事業(茨城町小鶴~笠間市仁古田)】

 大洗町と笠間市(旧友部町)を結ぶ幹線道路として全体計画約7㎞のうち、西側の約5㎞が供用済み。現在は、国道6号から茨城町運動公園前までの約2㎞区間の整備を進めている。

 本年度は用地補償と道路改良舗装工事を推進。事業費には4億3000万円を予算化している。

【国道123号那珂川大橋架替事業(常陸大宮市野口~城里町御前山)】

 架設から75年以上が経過する那珂川大橋の架け替えに向けて、本年度は下部工事(橋脚1基)と用地補償を進める。箇所表では事業費に9億円を付けた。

 全体計画は、延長800m(うち橋梁部320m)、幅員12m(2車線)。

 新橋は上部工形式に県内初の3径間連続PCエクストラドーズド橋の採用を検討。同橋は斜張橋と桁橋の中間的な構造形式で、斜張橋と比較して、一般的に低い塔と斜材で形成されたプロポーションを持ち、活荷重に対して主桁が抵抗する割合が高い。

【石岡城里線バイパス事業(笠間市安居~長兎路)】

 岩間工業団地や茨城中央工業団地(笠間地区)の沿線となる本路線では、橋梁下部工事(橋台、橋脚)、樋管工事、用地補償を行う。水戸市三野輪町~谷津町区間の約1・3㎞区間においては、用地測量と用地補償を実施する。

【玉里水戸線バイパス事業(小美玉市先後~小岩戸~堅倉)】

 現道は、幅員が狭小のうえ屈曲部分が多く、円滑な交通に支障をきたしている状態。本年度は用地補償と道路改良舗装工事に1億円を予算化した。全体計画は延長2220m、幅員15m(2車線)。

【桜川(沢渡川)河川改修事業(水戸市千波町~見川町)】

 これまでに、千波大橋から桜川橋までの約4・2㎞における河道整備と見川調整池の暫定整備が完了。支川の沢渡川では、JR偕楽園駅周辺の短期的な冠水対策として、暫定排水路工事を行った。現在は、猩々橋上流において河川改修を進めるとともに、流下のボトルネックとなっている橋梁をショートカットする捷水路の整備を進めている。

 本年度は、沢渡川の護岸工事、地盤改良、掘削工事を実施する。

【涸沼川(笠間・中流)河川改修事業】

 笠間工区はJR水戸線から野廊橋までの2・4㎞区間のうち、笠間市市街地内の1・3㎞区間が「ふるさとの川モデル事業」の指定を受け、沿川の土地区画整理事業とも整合を図りながら整備を推進。残る未改修区間1・1㎞区間についても河川改修工事を進める。

 中流工区(笠間市南小泉~下市毛)では、JR常磐線から新宍戸橋の区間の改修工事を重点的に進めている。14年10月に発生した台風18号により家屋が浸水する被害が発生したことを受けて、17年度からは当面の対策として、浸水被害を解消するため、流下能力が不足している南吉原・上加賀田地先等において河道掘削を実施している。

【弁才天2急傾斜地崩壊対策事業(小美玉市高崎地区)】

 小美玉市高崎地区に位置し、がけ高11~21m、勾配が30~50度の急傾斜地となる。保全対象施設には、人家27戸および第2次緊急輸送路に位置づけられている一般県道紅葉石岡線が存在する。すでに斜面の一部で張出しや崩落が見られることに加え、今後の集中豪雨等による斜面崩落の危険性が高いことから、崩壊防止対策事業を進めている。

 本年度は事業費1億円を充て、法面工事と擁壁工を実施する予定としている。

【偕楽園公園整備事業(水戸市常磐町)】

 魅力向上を図るため、園路改修工事のほか、門扉や桜山第1駐車場トイレの改修、樹木伐採などを行う。

【既設橋梁の耐震補強事業(水戸市ほか)】

 大洗袖ケ浦橋(上り線P4・P7、下り線P4)で橋脚コンクリート巻立や水平力分担構造を行うほか、JR水戸線に架かる諏訪跨線橋についても耐震補強工事を推進する。

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