国土交通省は、中小ビルの改修投資促進に向けたモデル調査事業で、第1期採択モデル6件を決定した。採択された提案は事例集として取り組みを広く周知する。また『改修提案』については、改修検討の調査検討費用を支援する。
事業は、改修時期を迎えた中小ビルをモデルとして、社会課題に対応することで価値創出を図る改修モデルを支援するもの。第1期募集(2月25日~6月17日)では6件の取り組みを採択した。内訳は『改修提案』(これから改修する中小ビルの改修提案)2件、『既改修事例』(既に改修した中小ビルの事例)4件。
採択案件は次の通り。
【改修提案】
▽HATCH八丁堀バリューアップ改修提案(広島県)=耐震補強、非常用電源等防災設備更新、内外装更新によるレジリエンスの強化などを図る改修の提案。
▽(仮称)Color・us銀座東PJ(東京都)=共用のラウンジやルーフテラスの整備によるウェルビーイングの実現や人材活躍・生産性向上を図る改修の提案。
【既改修事例】
▽Usquare高田馬場(東京都)=コワーキングスペース、少人数用個室オフィスなどを整備し、交流会開催で地域に根付くフレキシブルオフィスに改修。
▽R2プロジェクト(東京都)=耐震改修や空調改修を行うとともに、セットアップオフィスを整備。小規模事業者の事業拠点確保を支援。
▽COERU渋谷イースト(東京都)=老朽化した旧耐震基準の小規模ビルを既存躯体を生かしてスタートアップ企業向けオフィスに改修。
▽神田錦町オフィスビル再生計画(東京都)=旧耐震基準の小規模ビルで減築と耐震補強。2方向避難の確保やEVのバリアフリー対応で防災性能・オフィス環境を向上。
◎第2期の募集を開始
同事業では、第2期募集を開始した。募集する取り組みは『改修提案』または『既改修事例』。中小ビルの要件は延べ面積3000坪未満で、改修前の用途が住宅以外の用途であること。築年数は築20年以上。
募集期間は10月31日まで。同事業のオンライン説明会は8月7日・8日に行われる。参加希望者は8月5日までに同省HPから専用フォームで申し込む。