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山梨県笛吹市

12月補正に工費予定 芦川グリーンロッジ再整備

2025/07/31 山梨建設新聞

 芦川グリーンロッジ(同市芦川町鶯宿)の再整備で笛吹市は、年度内に建築工事を発注する方針を固めた。2025年度12月補正予算案に工事費などを盛り込む。老朽化が進む施設を増改築する計画で、たき火ができる屋根付きの施設などを新たに整備し、利用者増につなげる。

 現施設は新館と旧館で構成。新館は1990年建設のS造2階建て、延べ床面積は約349㎡。旧館は1976年建設のS造平屋建て、同約306㎡。敷地面積は約2912㎡。県道36号笛吹市川三郷線から車で5分ほどの場所で、近隣には笛吹市芦川スポーツ広場などがある。

 計画では、新館は宿泊施設とする予定で、内外装や設備の改修、増築を行う。改修面積は350㎡程度、増築面積は100㎡程度を見込む。宿泊者数は45人を想定しており、最低限のプライベート空間が取れるようにする。研修室や会議室、調理場、浴場の設置も検討する。

 旧館については未耐震のため取り壊し、新たに100㎡程度の屋根付きの活動場を整備する。利用者がたき火を囲み語り合える施設をイメージしており、共同調理場も設置する。隣接して20㎡程度の管理棟も新設。24時間体制で管理人が待機できるよう仮眠スペースなどを設ける。併せて水道設備や浄化槽なども更新する予定だ。

 設計は山形一級建築士事務所が担当しており、履行期間は2026年3月27日まで。設計着手時の概算工事費は1億7000万円を見込む。

 市は25年度12月補正予算案に工事費などを盛り込む方針。26年3月に建築や設備工事を発注し、27年4月の供用開始を目指す。

 市によると、同施設は豊かな自然に囲まれており、クラブ活動の合宿や登山の拠点施設などとして利用されているが、夏場以外の利用は少ないという。6月の会見で山下政樹市長は「通年とは言わないが、春先くらいから利用してもらえるようにしたい」と述べ、キャンプや釣りなどにも利用してもらえるよう再整備する考えを示した。

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