県と成田国際空港は15日、「成田空港周辺における自動物流道路実証実験」の開始式典をNAA本社ビル1階S会議室で開催した。主催者あいさつに立った熊谷俊人知事は「さまざまな課題を検証することで、成田空港周辺地域をわが国のみならず、世界に誇る物流革新のリーディングケースとしていきたい」と述べ、「将来的には、首都圏中央連絡自動車道や東京湾アクアラインなど広域幹線道路ネットワークにも自動物流道路を展開し、成田・羽田間の交通搬送でも活用していきたい」と展望を語った。
成田国際空港の藤井直樹代表取締役は「自動物流道路は、道路インフラそのもので可能性を創り出す、非常に野心的な取り組み。実験を積み重ね、1日も早く具体的な実証につながるよう、最大限支援していきたい」と期待を込めた。
実証実験は、主要地方道成田小見川鹿島港線天神峰トンネル内と成田空港内道路において複数の自動搬送機器の実走を行い、走行安定性や通信安定性などを、縦断勾配や路面状況など実装に近い条件での適用性を確認するもの。
式典後の第1回実証実験では、グリスロ型自動運転車両の通信安定性と、トーイングトラクターの自動走行を検証した。
今後は、年度内に自動カート型の自動走行および通信安定性、非自立型の自動走行および通信安定性、リニアモーター型の自動走行の実証実験を行う予定。
検証項目は、走行安定性(ゆらぎ・ブレの低減)、加減速性能の最適化、路面凹凸の影響軽減、屋外走行時のモニタリング方法の確立、トンネル内での通信技術の安定化、実際の道路環境での通信影響の把握、データ伝達速度と信頼性の向上など。




















