コラム

2023/12/08

繁忙期こそ、ご丁寧に(茨城・YM)

繁忙期こそ、ご丁寧に

▼早いもので今年も12月を迎え、年末まで残りわずかとなってきた。公共事業は最盛期を迎え、年度末まで忙しい日々が続く。師走とは言ったもので、誰もが浮き足立って東奔西走することになる

▼業務量の増加とミスの量は、遠からず比例関係にあるのではないだろうか。もちろん皆に当てはまる話ではない。ただ、忙しい日々が続くと、どうしても楽な方を選んだり細部まで気が回らなかったりしがちな気がしている

▼ミスは本来あってはならないが、忙しいと「仕方ない」と割り切る場面が増えるのではないか。ミスの程度はささいなものから重大なものまでさまざまだが、笑って修正できる軽度なものなら、ある程度許容してしまわなければ前に進まない場面が多々ある。逆に、生命や財産をおびやかすような重大なミスについては細心の注意が必要だ

▼社会インフラを構築・管理する建設業は「地域の守り手」として住民の生命と財産を守る責任を背負っている。裏を返せば、一つのミスが住民の生命と財産を奪いかねない仕事でもある。だからこそ、どれほど忙しくとも一つ一つ丁寧に取り組むことが求められている。大変な責任と向き合う現場の皆さんには敬意を表したい

▼信用を築くには長い年月を要する一方、信用が崩れるには1日もかからない。一つのミスが自身にも関係者にも命取りになりかねないからこそ、忙しくても楽な方を選んだり確認を怠ったりしてはならない。緊張と重圧の連続だが、その分、完成した時の達成感はひとしおだ。笑って春を迎えるため、多忙だからこそ「ご安全に」、そして「ご丁寧に」。(茨城・YM)

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