コラム

2025/03/25

中部横断自動車道の効果(山梨・SA)

中部横断自動車道の効果

▼山梨県と静岡県を結ぶ中部横断自動車道は山間部を通過し、橋梁や多くのトンネル整備により供用開始された。既存する国道52号の代替機能としての役割を担うほか、災害発生時の通行止めや集落の孤立を防ぐ。地域にとって重要な高速道路として利用されている

▼国がまとめた横断道整備の経済効果によると、工場や物流などの企業進出や、県内外から来訪者の増加が現れてきている。幹線道路の渋滞緩和や、大型トラックによる物流エリアの拡大、救急車による急病人の搬送など、地域にとって大きな支えをもたらしている

▼沿線で活発化する企業立地の動きとしては、4月に南アルプス市で大型商業施設のコストコのオープンが決まり、同線を利用する来訪者の増加が想定される。買い物を楽しみにしている方々も少なくないだろう。高速道の整備は経済効果を促すだけでなく、人と人との交流を促進する重要な役割も担う

▼高速道の沿線には道の駅が点在し備わる。道の駅富士川や道の駅なんぶは、同線と直結した形で活用。特に注目なのは、身延町西嶋に新設する道の駅「にしじま和紙の里かみすきパーク」が4月18日のオープン予定で、新たな観光スポットになりそうだ

▼自動車道を経由する環状道路の整備も、リニア中央新幹線の山梨県駅とつながるため、早期の整備が求められる。利用者が多くなると渋滞解消策を図る必要が出る。沿線からは、優先区間の4車線化やスマートインターチェンジが必要との声も聞かれている。利用需要が高まる道路の安全性や使いやすさなどを視野に入れた整備の促進に今後も期待したいところだ。(山梨・SA)

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