コラム

2025/08/26

建設業の生き残りへ(群馬・KS)

建設業の生き残りへ

▼6月、福島県郡山市に東北アライアンス建設が誕生した。みずほ銀行と東北6県の地場建設会社7社の共同出資により設立された

▼東北アライアンス建設は経営資源の最適化や人材不足、事業継承などの課題に対応するため、単独では困難であった広域プロジェクトへの対応やデジタル化・DX化の推進を進めるとともに、大規模災害発生時の迅速な対応力の強化を実現していくのだという

▼群馬県建設業協会は6月、会員に対して行った外国人材受け入れの現状と課題に関するアンケート調査および実質事業量等に関するアンケート調査の結果を発表。会員企業の約9割が施工管理などに従事する技術者が不足していることを挙げた。一方、現場で作業する技能者については約7割が不足していると回答するなど、人材不足が顕著となっていることが判明。実質事業量等に関するアンケートでは2024年度の利益率が過去3年の平均値と比べ、107社が減少したと回答するなど、厳しい経営を迫られている状況にある

▼5月には共同株式移転により前田建設工業、前田道路、前田製作所の完全親会社として設立されたインフロニア・ホールディングスが三井住友建設に対して完全子会社化を目的とした株式公開買い付けを実施すると発表。群馬県内では17年に菅谷電気工事、22年には阿久澤電機がJESCOグループに参画するなど建設業界においても再編が進んでいる

▼さまざまな課題を抱える地場の建設会社が生き残っていく方策として、グループ会社化や東北アライアンス建設の設立もヒントの一つとなり得るのではないだろうか。(群馬・KS)

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