2004/08/24
「捲土重来」ということ(水・YH)

2004.08.24 【「捲土重来」ということ】
▼1988年11月1日仙台市生まれ、身長155?、体重46?、血液型。青森山田高校1年、世界ランキング25位。好きな食べ物はスイカ・メロン、尊敬する人は高橋尚子さん。ご承知の五輪卓球シングル選手・福原愛選手のプロフィールだ
▼3歳から卓球をはじめ天才少女と言われた。持ち前の負けん気でよく泣いているシーンが目立った。文字通り愛らしいその愛ちゃんが15歳で大活躍だ。JOCホームページでの選手紹介によるがファンへの一言で「『捲土重来』をテーマにし、頑張っていきたい」としている
▼中国・遼寧省チームにも所属しているから文化にも明るいのだろう。「捲土重来」(けんどちょうらい、又は、けんどじゅうらい)と読むが、どういう意味だろう。「一度敗れたものが、再び勢いをもりかえしてくること」(広辞苑)とある。唐の詩人・杜牧(803〜852)が詠んだ詩による
▼漢の劉邦に敗戦した楚の項羽は江東へ帰って再起を図っては、との忠告に「敗戦の身で父兄に会わせる顔がない」と自らの首を刎ねた。その地、烏江で項羽の早かった死(31歳)を惜しんで「捲土重来いまだ知るべからず」つまり「挽回出来たのではないか」と詠んだ詩の一節だ。幼くして国際舞台で活躍する福原選手ならではの哲学なのだろう
▼残り一秒で逆転の一本を取った柔道選手。福原選手も3セットを取られたあとの逆転勝利があった。「不撓不屈(ふとうふくつ)」(困難にあってもひるまず、くじけないこと)と言った第65代横綱・貴乃花。技や体力はもはや世界的に平均化している。勝利の方程式は精神論とする人も多い。(水・YH)