国土交通省 古川陽大臣官房地方課長就任インタビュー

国土交通省の古川陽大臣官房地方課長は建設専門紙の就任インタビューで、「地方に足を運んで、地方の状況を見たい」と抱負を語った。
地方課での仕事は3回目。古川課長は「国民の大切な税金が国民にとって大変必要な社会資本に変わるつなぎ目として入札契約があり、その中で建設業者に活躍していただいている。この仕事に携わることは光栄」とし、「『担い手3法』の浸透が一番の課題。現場もある程度は分かっていると思うので、確認作業をきちんとやっていきたい」と意欲をみせた。
2018年度の本格運用を目指して「電子契約システム」の開発が本年度から本格化する。「使い勝手を良くして普及につながるようなシステム作りが大切だと思う。電子入札システムの時はパソコンが不慣れな業者もいたが、今では、ほとんどパソコン上で入札している」とする古川課長は、電子契約システムの普及にはある程度時間が掛かることを念頭に置く必要があるとしながら、「整備局などに足を運ばなくても契約書を交わせるようになり、契約書類の保管も楽になる。双方にメリットがある」と強調する。
公共工事の入札契約関係事務の適正化が今後も必要になるが、古川課長は「発注官庁や自治体はある意味一体だと思う。力を合わせることが大事で、ネットワークを作れれば」と話す。
また、建設業界に対しては「建設業は国民・市民の幸せに直結する産業。良いものをつくるための技術力を向上していただき、われわれも技術力の競争をもって(業者を)選んでいきたい」と期待を寄せた。
ふるかわ・てる
1965年10月生まれ。福岡県北九州市出身。1989年東大経済学部卒、建設省入省。国土交通省中部地方整備局建政部長、内閣官房内閣参事官、都市再生機構カスタマーコミュニケーション室長、同機構コンプライアンス・法務室長などを歴任し2015年7月31日より現職。趣味は読書で法律書からライトノベルまで幅広く読むという。