国土交通省関東地方整備局 小林正典(こばやしまさのり)建政部長インタビュー

関東地方整備局の小林正典建政部長は25日、就任インタビューで「建政部は幅広い分野を担当しており、生活活動に密着している仕事ができる反面、重要な責務を負っている」との認識を明らかにした。また「現場の実態・課題を目で感じて、市区町村の首長を訪問して生の声を聞きながらやりがいをもって取り組んでいきたい」と意気込む。
本省での勤務が多く、地方整備局は初めて。また、入省時の建設省建設業課以来、二十数年ぶりに建設業を担当することになり「関東地方の発展に全力を尽くしたい」と意欲。建政部長就任に際して「1年間で100の市区町村訪問」を目標に掲げ「積極的に考えや課題を伺い、地域とともにそれぞれの地域性にあったまちづくりを進めたい」と述べた。
管内では昨年、埼玉県から始まった建設業社会保険加入推進地域会議について「10月15日には東京都で開催し、長野県でも開催のめどが立っている。1社でも多くの宣言企業を増やし、機運醸成に努めたい」とした。
担い手確保・人材育成にも注力していく。「建設キャリアアップシステムの現場を担当しており周知徹底に取り組みたい」との見解。また「経験やノウハウの伝承は建設業だけでなく、庁内においても重要な課題」と捉えている。
さらに、建政部セミナーや公共資産利活用入門スクールも引き続き、力を入れる。「管内の自治体職員や民間事業者が参加することで、それぞれのネットワークづくりにも寄与したい」と話す。
東日本大震災発生時は国土交通副大臣秘書官として勤務。仮設住宅の供給や民間賃貸住宅を生かした、みなし仮設住宅の提供などが記憶に残っている。「当時の経験や反省を踏まえて最近の対応につなげている」という。
「時間を大事に使いたい」との考えから座右の銘には「一日一生」(内村鑑三)を挙げる。
【略歴】
1994年慶應義塾大学法学部卒、同年建設省入省。国土交通省土地・建設産業局不動産市場整備課不動産市場整備室長、不動産適正取引推進機構研究理事兼調査研究部長などを経て7月15日より現職。埼玉県出身、48歳。休日は主に、まち歩き、自宅周辺のランニング、庭いじりなどで過ごす。