国土交通省関東地方整備局 山本悟司(やまもと・さとし)道路部長インタビュー

関東地方整備局の山本悟司道路部長は就任インタビューで「着実に整備が進められている事業も多い中で、渋滞や災害などに関する道路対応箇所が残っており、老朽箇所もあるため課題は多い」との認識を示した。特に老朽化については大きな問題と捉えており「直すべきものは直していく」と意欲を示す。
2004~06年度に、東京外かく環状道路調査事務所長(当時)として着任以来、関東整備局管内は2度目で12年ぶりとなる。「当時と比べると工事が着実に進んでいる事業も多い」と感慨深いようす。
近年、西日本で土砂災害などが多く発生し、道路が寸断されたという事例もみられた。「交通ネットワークの確保は改めて重要と認識した」という。さらに昨冬は雪害もあり、長期間通行止めになった区間もあったことから「雪の予測は難しいがきちんとした準備が大事となる」と捉える。
働き方改革に関しては「魅力ある建設業にしていかなければならない」と考え、その一つとして新技術の活用を挙げる。2011年9月から約3年間、大臣官房技術調査課環境安全・地理空間情報技術調整官としてNETIS(新技術情報提供システム)をはじめとする新技術に関わり「効率化につながるような新しい技術を取り入れながら、それぞれの事業に取り上げる必要がある」と話す。
直近の2年間は京都府で建設交通部長の職に就いた。「住んでみて観光地以外も見ることができた」とし「いろいろな経験ができ、勉強させていただいた」と述べる。
座右の銘は「継続は力なり」で「一つのことを成し遂げるには日ごろからの努力が必要」。こまめな積み重ねを大切にしている。
【略歴】
1989年東京理科大学理工学部卒、同年建設省入省。福岡国道事務所長、道路局企画課道路経済調査室長、京都府建設交通部長などを経て7月31日より現職。長野県出身、51歳。四季折々の風景や建物などの写真撮影を楽しんでいる。