(独)都市再生機構 【UR都市機構就任インタビュー】「気持ちのいい空間創りたい」 村上卓也・東日本都市再生本部長
7月からUR都市機構東日本都市再生本部長に就任した村上卓也氏に、抱負や今後の取り組みなどを聞いた。
―就任の抱負を
村上 より良い街を提供するために、公共団体や地元の方々と連携して取り組み、縁の下の力持ち的な仕事をしていく。そのためにも社会にとってどのようにすれば役に立てるのかを考え、提案していくことが大事だと感じている。
―重点事業やエリア、形になりつつある事業は
村上 大手町や虎ノ門の新駅・再開発などは、事業として見えてきているので、まずはそこの仕上げをしていく。一方で地方都市にも力を入れている。全国一律というわけにはいかないが、東北を含めてオファーをいただいたところはきちんとした提案をしていくことが大切。形になりつつある事業で一番分かりやすいのは新潟県長岡市。中心市街地の活性化を、行政施設を散らばせることで行っている。それが人の流れを生み、街の活性化につながる。そのお手伝いさせてもらっている。
―都市再生事業の課題は
村上 地方で都市再生を行う場合は、単純にスクラップ・アンド・ビルドなど都心部と同じ手法でやってもなかなか難しい。まず街の魅力をどうやって上げるかをハード整備だけではなく、ソフトを含めて行っていくことが重要。そして街の個性を生かすのか、どう変えるのかなど地元の人と最初に議論をすることも大切。もし必要があればビルを買ってリノベーションし、新しいテナントを呼び込むなど、まちづくりの起爆剤になるような仕掛けを行い、徐々に変えていくこともしていきたい。中小ビルがある地域など、鉄筋コンクリートが密集している地域、いわゆる「鉄密」と言われる場所を、どのように改修して街を生き返らせていくかというのが大事だ。
―新しい取り組みについて
村上 今回の新型コロナウイルス防止などの対応で、生活だけ、業務だけではなく、住まいもあり商業もありエンターテイメントもあるという街が必要だと顕在化した。ちょっとしたコワーキングスペースがあって、そこで遊べて働けてというようなワンセットそろった街が必要。駅から近いとか都心に近いといった要素が無くなった時に、最後の勝負は「気持ちのいい空間」をどうやって創るかになる。
―人材育成や職員に期待することは
村上 仕事するに当たって「仕事を楽しんでやってほしい」「外部の人と交流を持ってほしい」「自分の頭で考えて仕事をしてほしい」と職員に言い続けている。われわれの仕事は一人ではできない。どうやって人を巻き込むか、懐に飛び込むかなど、人間力がなければ仕事にならない。
―建設業にメッセージを
村上 高齢化と人員不足は業界が構造的に抱えている問題。これをどう打開していくかは非常に期待している。GPSやAIを活用して、ある程度のところまではロボットで回せるようにする環境を作るなど、省力化の部分を各社ではなくオープンリソースで執り行ってほしい。
【略歴】むらかみ・たくや
1985年千葉大学造園学科卒業。同年住宅・都市整備公団入社。東日本都市再生本部事業計画部長、本社ストック事業推進部長などを経て2020年7月から現職。趣味はスポーツ観戦。1961年生まれ。東京都出身。















