インタビュー

2020
2020/12/22
国土交通省利根川上流河川事務所 利根川上流の安達孝実(あだち・たかみ)所長/就任インタビュー
2020/11/19
日本下水道事業団 【就任インタビュー】「技術と人材の育成を継承」/森岡新理事長
2020/11/05
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の髙松諭(たかまつ・さとし)道路部長インタビュー
2020/10/20
国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】公共事業企画調整課長 佐藤寿延氏「インフラの更新で議論を」
2020/10/14
国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】総合政策局長 石田優氏「緊急対策後の事業費確保を」
2020/10/06
国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】水管理・国土保全局長 井上智夫氏「事前防災対策に力入れる」
2020/10/02
国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】道路局長 吉岡幹夫氏「予防保全へ自治体支援」
2020/09/30
国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】住宅局長 和田信貴氏「既存住宅流通の活性化を」
2020/09/29
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の西澤賢太郎(にしざわ・けんたろう)河川部長インタビュー
2020/09/25
国土交通省 【就任インタビュー】大臣官房官庁営繕部長 下野博史氏「徹底的に現場の声聞く」
2020/09/18
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の大井裕子(おおい・ゆうこ)建政部長インタビュー
2020/09/18
国土交通省 【就任インタビュー】国土政策局長 中原淳氏「国土強靱化は最重要課題」
2020/09/17
国土交通省 【就任インタビュー】都市局長 榊真一氏「豊かに暮らしやすい地域を」
2020/09/17
国土交通省 【就任インタビュー】不動産・建設経済局国際市場課長 中見大志氏「特定技能の制度を軌道に」
2020/09/15
国土交通省 【就任インタビュー】不動産・建設経済局建設業課長 鎌原宜文氏「業界の声を施策に生かす」
2020/09/14
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の岩﨑福久(いわさき・よしひさ)企画部長インタビュー
2020/09/12
国土交通省 【就任インタビュー】国土交通審議官 野村正史氏「建設業は命の守り手」
2020/09/07
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の後藤慎一(ごとう・しんいち)総務部長インタビュー
2020/09/03
国土交通省 【就任インタビュー】大臣官房技術調査課長 森戸義貴氏「運用指針の浸透着実に」
2020/08/21
国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】事務次官・栗田卓也氏「社会資本整備は継続的に」
2020/08/20
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の滝澤秀樹(たきざわ・ひでき)副局長インタビュー
2020/08/17
(独)都市再生機構 【UR都市機構就任インタビュー】「気持ちのいい空間創りたい」 村上卓也・東日本都市再生本部長
2020/08/06
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局・土井弘次局長のインタビュー/『継続は力』大切に
2020/07/28
国土交通省 【国交省就任インタビュー】建設市場整備課長 奥原崇氏「CCUSを軌道に乗せる」
2020/07/22
国土交通省北首都国道事務所 北首都国道の佐藤眞平(さとう・しんぺい)所長/就任インタビュー
2020/07/07
(社)日本建築士事務所協会連合会 【インタビュー】「業界上げて新しい仕事の発掘を」 日事連・児玉耕二会長
2020/06/25
(社)全国建設産業団体連合会 【建産連】他産業と連携を/岡野新会長が会見
2020/06/15
(社)土木学会 【土木学会】「技術的努力が必要」家田新会長インタビュー
2020/06/15
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の菱田晃統括防災官インタビュー
2020/06/12
(独)都市再生機構 【UR都市機構就任インタビュー】「迷走しないよう戒める」 青山一麿・海外展開支援部長
2020/06/10
(独)都市再生機構 【UR都市機構就任インタビュー】「都道府県とのさらなる関係構築を」 中村陽介・災害対策室長
2020/06/09
(独)都市再生機構 【UR都市機構就任インタビュー】「団地は楽しい場所」 倉上卓也・住宅経営部長
2020/06/08
(独)都市再生機構 【UR都市機構就任インタビュー】「組んでよかったURに」 郡司直人・都市再生部長
2020/06/05
国土交通省関東地方整備局(建設) 関東整備局の石原康弘局長インタビュー/フレームワークを実施
2020/02/08
国土交通省 【就任インタビュー】建設流通政策審議官 中原淳氏「現場の声に耳を傾ける」
2020/01/07
国土交通省 新春インタビュー/赤羽一嘉国土交通大臣/新技術の活用義務化へ/CCUS普及が重要
2020/10/06

国土交通省 【国土交通省就任インタビュー】水管理・国土保全局長 井上智夫氏「事前防災対策に力入れる」

 国土交通省水管理・国土保全局の井上智夫局長は「防災対策が最も重要な任務だと思っている」との考えを示した上で「災害が起きた時の危機管理対応が一番重要ではあるが、事前防災対策、災害が発生する前にできるだけ被害を軽減する対策に力を入れたい」と抱負を語る。また毎年のように大きな水害が起きる中で「やはり気候変動の影響は無視できない。治水対策にも新しい考え方、秩序が必要で、この機会が重要なターニングポイントだと思う。7月に社会資本整備審議会から答申された『流域治水』への転換という考え方の実現が、まずは当面の大きな課題」と話す。

 「流域治水」に関しては「答申を受けてハード対策の加速はもちろん、ソフト対策の幅を広げることになった。例えば利水ダムの治水利用として、これまで洪水調節に使われてこなかった発電ダム、農業用水ダムについて他省庁を含めて治水の面でも協力していただく。避難対策としてゼロメートル地帯の高台まちづくりを都市局、住宅局、民間等と連携して進めるなど、幅を広げて取り組んでいきたい」と意欲を見せる。

 災害復旧に当たっては、国交省のテックフォース(緊急災害対策派遣隊)の体制強化に加え、地域建設業・建設関連業との連携も進める。「災害が起きてしまったら、できるだけ短時間で復旧する。集落とのアクセス道路が崩れ、孤立した場合に、どれだけ短時間で解決するかが地域の再生にとって非常に重要。一方で市町村の災害復旧の体制が年々弱くなってきている。中でも公共事業や災害復旧を担当する技術職員が大幅に減り、ゼロ人の町村も出てきた」と課題を指摘。近年、大きな役割を果たすテックフォースに関して「測量、地質調査、建設コンサルタント、地域建設業など、いろいろな方々に直接現場で対応していただくので、テックフォースと地域建設業が、もっと密接に活動できるようにすることが災害復旧の迅速化につながる。ある程度経験値のある人たちがしっかりと携わる必要がある」とし「地元の防災の担い手である地域建設業、建設関連業、国交省のテックフォースの3者が一体的に頑張っていく体制を作らないといけない」と強調、当面力を入れるとした。


【略歴】いのうえ・ともお

 1989年京大大学院工学研究科修了、建設省採用。国交省水管理・国土保全局砂防部保全課海岸室長、近畿地方整備局河川部長、同局企画部長、水管理・国土保全局治水課長、近畿地方整備局長を経て本年8月1日付で現職。56歳。大阪府出身。


【写真=「流域治水の実現が当面の課題」と話す井上局長】

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