茨城県高萩市 就任インタビュー/高萩市長 大部勝規氏/豊かなまちづくり実現/次世代に向けたインフラ整備

1月に行われた高萩市長選にて、大部勝規氏が2度目の当選を果たした。1期目は『市民主役のまちづくり』や『財政健全化』を掲げ、広域ごみ処理場や認定こども園の整備事業を推進。2期目には、これらを継続しながら『市民の豊かな生活実現』のために、既存施設の集約や、交流人口拡大に向けた観光施設・周遊道路の整備を進めていく。先を見据えた都市計画道路の整備、花貫渓谷など自然豊かな観光施設の魅力向上に向けた取り組みについて聞いた。
■1期目の振り返りと2期目の意気込み
これまでの4年間では、市が必要としていた広域ごみ処理場の整備や認定こども園建設など、できる限りの事業達成ができたと思っています。一方で観光振興や中心市街地整備など着手したばかりの事業については、これから加速して進めていかなければならないと感じています。
2期目では、継続して事業を進めていくとともに、市民の豊かな生活実現に向けた事業や政策に取り組んでまいります。あわせて緊縮と投資のバランスを考え、老朽化した既存施設の集約や交流人口の拡大に向けた整備を検討していきます。
高萩市に住んでいてよかった、これからも住みたいと市民の皆さまに実感してもらえるように政策を進めてまいります。
■建設事業への取り組みについて
インフラ整備は、今いる人たちのためだけではなく、次の世代のために先を見据えて取り組むべきものだと思っています。
市では2020~24年度の5カ年計画で観光周遊道路の整備を進めています。22年度には、高萩ユーフィールド付近の市道213号線の舗装工などを実施し、アクセス向上や利便性を高め、経済効果を生み出していきたいと考えています。
このほか、緊急輸送道路や通学路に指定されている路線の改良や交通安全施設についても整備を進めます。修繕計画に沿って効率的・効果的に道路管理に努めてまいります。
■新たな施策への取り組みについて
花貫渓谷や森林公園などのさらなる魅力向上に向けて、22年度から資源の利活用や整備方針などを定める基本構想を策定します。散策して楽しめるような周遊や滞在のための仕組みを検討し、来てくれた人に満足してもらえるような整備ができればと思っています。
また、広域ごみ処理施設近くを通る市道212号線の改良工事についても、将来的には高萩と北茨城を結ぶ都市計画道路・安良川赤浜線との接続を目指し、着実に整備を進めます。
道路整備で人やモノの流れを変えるだけでなく、住民の命を守る道としての活用や渋滞緩和、工業団地へのアクセス向上などを実現していきたいと思います。
■地元建設業者へのメッセージ
災害時に頼りになるのは、やはり地元建設業者の皆さまです。近年とみに激甚化している災害からの復旧活動について、市では茨城県建設業協会高萩支部と協定を結びました。私たちの安全で安心できる暮らしは、応急復旧活動も含め、建設業の皆さまの迅速な対応のおかげであると実感しています。
市の事業については、地元事業者に受けていただいて、豊かなまちづくりの実現に向けて一緒に取り組んでいきたいですね。
【略歴】
1958年生まれ。63歳。旧高萩市住宅公社職員や市職員を経て、2008年市長に就任。趣味はガーデニングや渓流釣りなど自然を感じるものや、陶芸や料理などのモノづくりにも親しむ。市内のおすすめスポットは、県内一の大きさを誇る小山ダム。「湖や山の景色がすばらしい。隣接するグランピング施設にもぜひ泊まってみたいですね」