国土交通省関東道路メンテナンスセンター 水川靖男センター長就任インタビュー/「道路の『よろず相談所』に」

4月1日付で関東道路メンテナンスセンター長に就任した水川靖男氏がインタビューに応じ「事務所は4月で5年目に入った。インフラDX(デジタルトランスフォーメーション)の深化も目覚ましい。これまで以上に道路構造物等の戦略的・効果的なメンテナンスの推進に取り組んでいきたい」と意気込んだ。また、道路メンテナンスに関する『よろず相談所』を目指す。
同センターでは橋梁の診断業務などを行っている。2022年度においては、直轄の橋梁診断662件、高度な橋梁補修設計のフォローアップ1件、技術支援27件、点検・診断時の研修講師8件を実施。また、地方公共団体向けの技術支援16件や道路メンテナンス会議への参加8件も行った。
加えて、橋梁の修繕代行業務も担う。直近では橋梁修繕代行を秩父市内の秩父橋で実施した。同事業では遠隔臨場を主体とした監督検査も行った。修繕代行事業については「今後も必要に応じて対応していく」考え。
センターの役割としては「道路メンテナンスに関するよろず相談所を目指して技術支援に取り組んでいきたい」と力を込める。地方公共団体へのメッセージとして「道路修繕で困ったことがあった際は気軽に連絡してもらいたい」と話した。さまざま機会を見て、事務所の積極的な広報に力を入れていく方針だ。
国土交通省の水管理・国土保全局災害査定官在職時に「21年夏の熱海での土石流災害の現場は強く残っている」。「さまざまな人たちが入り、地元の人々も疲弊していた。真夏で過酷な状況だった」と振り返る。
またDXの取り組みとして、「例えば紙の台帳などを一元化して、端末に取り込んで画面で説明できるものを東京国道事務所の品川出張所で試行している」。続けて「今後もさらなる展開を推進していく」と話す。