大宮市で初めてとなる市街地再開発事業「鐘塚地区市街地再開発事業」は、今年度新たに準備組合を発足し、年度末には事業認可、組合設立を目指している。認可取得後、十二年度にも実施設計、権利変換等の作業を行う。同事業は大宮市桜木町一丁目一〇地内で計画。大宮駅西口駅前通り線と国道一七号に面し、ソニックシティに隣接した二・一haの事業地が五年二月に都市計画決定している。
その後、社会経済上の問題からそれまで七人で構成していた準備組合(山本理事長)の中から積極派と「賛成だが、新都心、三市合併後までようすを見たい」とする意見がで、大宮市、大宮市都市整備公社、日本鉄道建設公団、個人二人の五者で新たな準備組合を今年度設立させた。
従来の都市計画決定区域と機能、用途地域等は変更せず新準備組合を第一期とし、残る武蔵野銀行と個人一人は二期、三期ないしはその後統合して事業を立ち上げるといった全国でも珍しい分割施行とすることとなった。ただ、事業認可を取得する場合も残る二者の「周辺にマッチした事業を行う」という担保が必要条件と県担当者は述べている。
計画では、約一・六haの敷地面積に二〇階建てクラスの高層ビルに駐車場、一階は商業施設、その上階は業務系、その他大宮市の生涯学習機能をもたせた公共施設の内包が想定されている。容積率は七五〇%と変わらず。
他の公共施設は国道一七号(L二〇〇m、W二五m)が都市計画決定済み、区画街路は市道東二一九七三号線(L二二〇m、W一二m)、市道北二〇〇〇五号線(L一三〇m、W一一・七m)が整備されている。
当初計画案は超高層ビルで延べ床面積一四万九、八〇〇㎡とし、事務所、店舗、住宅、公共施設、駐車場六五〇台だった。
事業協力者は大成建設でコンサルタントはタカハ都市科学研究所(港区)。
なお、都市計画決定区域を変更せず分割で市街地再開発事業を行ったケースは三重県の津駅前北部地区がある。A街区は十三年一月の完成に向け本体ビルを着工、B、C地区は隣接している土地区画整理事業との合併型で進める。また、大阪市の天神橋七丁目地区は二年度に第一期が完成し、第二期は個人施行型で五年度に完成している。
















