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簗瀬と今泉の両JR立体交差部改良を県道路整備プログラムに盛る、14年度着工を目指す

1999/09/10 栃木建設新聞

 慢性渋滞で宇都宮市東西交通のネックとなっている都市計画道路宇都宮水戸線簗瀬、主要地方道宇都宮向田線今泉の両JR立体交差部の改良事業が県道路整備プログラムに盛り込まれ、このうち簗瀬立体(簗瀬町)の平面図作成に伴う地元説明会が、来月中にも開催される見通しとなった。現在の都市計画を変更する必要もあるため、県では地元の理解と協力を得て現況測量、平面図作成に入りたい意向。一方、今泉立体(同市今泉)は地元説明を終え、今年度から用地買収に着手。十四年度の着工を目指す。

 簗瀬立体は、都市計画道路三・四・一〇四宮の橋不動前線交差部から、一般国道四号手前までの約三五〇m区間の四車線化に併せ、JR線を地下横断する二車線のボトルネック区間(現況幅員一八m)の渋滞解消を図る事業。八日の宇都宮市議会でも福田富一市長が地元説明会の開催をほのめかしている。

 横断部拡幅は、(株)トーニチコンサルタント(東京都渋谷区本町一-一三-三)が概略検討業務を担当。現況拡幅による四車線化では、二五~三〇m程度の幅員変更が必要となる見通しとなった。県では、付近に集合住宅等があるため、現況での拡幅を含む四車化横断数案を検討している。

 予定される説明会では、地元地権者、借地権者などを対象に、同事業の必要性や、現況平面図作成に伴う測量立ち会いの同意を得るもよう。道路整備プログラムでは、十五~十九年度の完成目標を掲げている。

 一方の今泉立体は、今年度から国庫補助事業が導入され、五カ年計画で改築する。

 県宇都宮土木事務所が実施計画を固め、三カ年で用地を取得、十四年度から二カ年で標準四車線、最大六車線の交差点改良、立体部改築の各工事を実施していく。初年度事業費として国庫補助交通安全施設整備事業三億円、地方特定道路整備事業三億円の総額六億円が確保されている。設計は大日本コンサルタント(株)(東京都豊島区駒込三-二三-一)。

 実施計画によると、事業延長は西側を主要地方道宇都宮烏山線交差点、東側を市道一七五〇号線交差点までの延長三五〇m。全区間の標準幅員を三〇mとし、車道幅員一三m(四車線)、歩道幅員二・七五m×両側のほか、幅員五mの側道を両側に設置する。

 西側の宇都宮烏山線との交差点は県庁方向への直線二車線を確保、JR宇都宮駅方面へ向かう左折車線、河内町方面への右折車線を各一車線確保、対抗車線は二車線とする全六車線化を実現させる計画。

 工事にあたっては、現況二車線を確保しながら北側の擁壁工から施工、北側レーンの完了後南側に移る計画で準備を進める。

 立体部は、JR宇都宮線直下部を現状の四車線のままとし、現在の歩道を取り壊し、新たに南北に歩道を設置することにした。

 施工を担当する宇都宮土木事務所では、今年度東側交差点改良用地の買収を開始。来年度にはアンダー取付部の改良実施設計、交差点実施設計などの業務も発注していきたい考え。用地取得が順調に推移した場合、工事発注は十四年度上期に南側切り廻し工事、北側擁壁工などの発注が見込まれる。



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