宇都宮市は十八日までに、鶴田第二土地区画整理事業(鶴田町、八六・二ha)について、今後の見通しを示した。現在、二十一日までのスケジュールで事業計画の縦覧を実施。意見書が提出された場合、来年一月にも開催される県都市計画地方審議会に採択の可否を諮問。不採択となれば、二月には事業認可が下りる見通し。十二、十三年度の二カ年で換地設計を行い、十四年度以降に実工事に入りたい考え。今年度は当初予算に一億千三十四万九千円を計上。縦横断測量、街区確定計算、換地設計準備などの業務を年末にも委託する。事業期間は十一~二十三年度。総事業費は二百三十七億六千万円を見込んでいる。
鶴田第二地区の事業区域は、現在施行中の鶴田第一地区(約四二ha)の南側に隣接。西側は都市計画道路三・三・一〇四外環状線、南側は都市計画道路三・三・一鹿沼宇都宮線、東側は鶴田川五-一号雨水幹線に接している。
近年は、二本の幹線道路に接することから、沿道サービス系店舗に進出や民間の宅地開発等が活発に行われ、急速に市街化が進んでいる。しかし、市街地にふさわしい公共施設は未整備なため、防災面や交通安全面での危険性が指摘されている。
そのため、区画整理事業によって公共施設の総括的な整備、宅地の利用増進等を図り、人や自然にやさしい調和の取れたまちづくりを目指すこととなった。
現在の区域内人口は、約千九百人・六百戸。土地利用の割合は、宅地約二三%、農地約四五%、公共用地約一八%、その他約一四%。これを、公共用地約三四・四五%、宅地約六〇・六三m、保留地約四・九二%に改め、将来人口を六千人に設定する。
土地利用計画では、外環状沿いを準住居地域、鹿沼宇都宮線沿いを第二種住居地域、三・四・一一二鶴田宝木線沿いを第一種住居地域、三・四・一三六鶴田通りを第二種中高層住居専用地域、それ以外を第一種低層住居専用地域とし、用途に応じた土地利用を図る。
公共施設の整備計画のうち、都市計画道路は外環状線(延長一、〇七二・四m、幅員二五m)、鹿沼宇都宮線(延長九四一・三m、幅員二六・五m)、鶴田宝木線(延長一、一二二・八m、幅員一八m)、三・四・一二二昭和通り(延長二五三・五m、幅員一八m)、鶴田通り(延長一、二九六・一m、幅員一七m)、八・六・一〇五鶴田沼線(延長五九八・二m、幅員四~八m)の五本を配置。
区画道路は幅員六m(延長一六、七八三・六m)を主体に、幅員一八m(延長二四一・一m)、幅員一四m(延長八四・八m)、幅員九m(延長九六四・四m)、幅員七m(延長七四二・一m)、幅員四・五m(延長一〇二・九m)、幅員四m(延長一四九・七m)を適宜配置する。
公園・緑地は中央部に近隣公園一カ所(一五、〇〇〇㎡)、六つの街区公園(計一二、〇〇〇㎡)をバランス良く配置。墓地の修景施設として緑地(一四〇㎡)も整備する。
河川・水路は、現在改修を進める準用河川駒生川、鶴田川、鶴田川五-一雨水幹線は、区画整理事業の進捗に併せて別事業で整備。また、その他の幅員二~六mの水路(延長計二、七〇〇・二m)も、道路や整地計画を見ながらルート変更などを行い、コンクリート三面張りを基本として整備する。河川改修が完了するまでは、暫定調整池(四〇、九六〇㎡)を設置して雨水排水を調節する考え。
支出計画は次の通り。
▼公共施設整備費
▽道路築造費=三十七億七千七百万円(幹線道路延長四、一二五・五m=十一億二千九百万円、区画道路延長一九、〇六八・六m=二十四億二千五百万円、特殊道路延長一、九八二・六m=二億二千三百万円)
▽水路築造費(延長三、二四六・四m)=十一億四千百万円
▽公園施設費(二七、一四〇㎡)=三千八百万円
▽その他(暫定調整池四〇、九六〇㎡)=三億三百万円
▽建物移転費(四百六十八戸)=百二十二億四千六百万円
▽工作物移転費(百六十件)=一億八千百万円
▽電柱移設費(五百十九本)=一億七千三百万円
▽その他移設費=三億九千六百万円
▼第二条二項該当事業費
▽上水道(二一、三〇〇m)=八億七百万円▽下水道(五六四、八三〇㎡)=一億六千九百万円▽ガス一式=三億六千八百万円
▼その他
▽整地費(五六四、八三〇㎡)=十四億九千七百万円▽工事雑費=五億七千百万円▽調査設計費=十七億八千四百万円▽損失補償費(三八七、〇〇〇㎡)=八千九百万円▽事務費=二億二千万円