県公園事務所は二十二日までに、日光だいや川公園(県西大規模公園)人・情報交流ゾーン(今市市瀬尾、約二〇ha)に建設する管理棟など建築・構造物の来年度着工に向け、実施設計をそれぞれ年内に委託する方針を固めた。併せて、同ゾーンのうち北側交流エリアと、生活・文化体験ゾーン(二三ha)の一部に給排水・電気設備工事を施工する。下水道設備、水道設備、電気設備の三工種に分け、各一工区で十二月末にも発注する計画。来年度には園内土木工事を概成させるとともに、休憩施設等を含む建築工事に着手、十四年度の同ゾーンオープンを目指す。今年度事業費は追加補正を含め四億二千三百三十三万千円。
委託する建築・構造物の実施設計は、公園の管理事務所、緑の相談所等の機能を盛り込んだ管理棟、管理作業員詰所・倉庫、展望施設、トイレ二棟、フィールドアスレチック施設二十五基、四阿二棟、駐車場から同ゾーンへのアクセス歩道橋。アクセス歩道橋は同事務所から、管理棟ほかは県宇都宮土木事務所からそれぞれ来月中に執行される。
管理棟は木造六〇〇㎡前後。ゾーン西側から流れるせせらぎを一旦プールする修景池(二、一〇〇㎡)のほとりに建設し、池を眺めるテラス風オープンデッキ(木製)を配する。
作業員詰所・倉庫は四〇~五〇㎡程度、管理棟に隣接して建設する。展望施設は芝広場からなだらかに連なる丘の上に設置。ゾーン内、日光連山を一望できる休憩機能を持った施設イメージ。管理棟同様木造を想定している。いずれも建設費の庁内合意が得られ次第、具体的な委託内容を決定し早急に入札執行する予定で準備を進めている。来年度単年度で建設、十三年度には運用したい意向。
唯一の構造物のアクセス歩道橋は、都市計画道路三・四・一瀬川森友線により分断される南側インフォメーションエリアと北側交流エリアとを結ぶ自転車・歩行者専用横断橋。すでに完成している南側駐車場(一・三ha、収容三百三十台)東側から同ゾーン正面入口までの延長五〇~六〇m程度に架設する計画で、起終点の位置により延長される可能性も残される。現在歩道橋形式、周辺景観に配慮した取付部の構造(盛土など)などを具体的に詰めている。
同事務所では今春、自然と遊ぶゾーン九ha(オートキャンプ場)をオープン。残る人・情報交流ゾーン、生活・文化体験ゾーンの整備に着手した。両ゾーンの基本設計と人・情報交流ゾーンの実施設計を(株)都市計画研究所(東京都千代田区平河町二-四-一六)に委託。生活文化体験ゾーンの一部を含む人・情報交流ゾーンの造成工事(園路整備のための伐開、造成、一部池造成)を四分割し二十一日に入札を決めている。
来年度は、生活・文化体験ゾーン内の残る造成工事をはじめ、園路延長四、〇八〇mの整備(舗装)、せせらぎ水路整備、修景、アスレチック(二五〇㎡)、湿性(一、七〇〇㎡)の三池の修景護岸(一部自然護岸)、張芝工なども実施していく予定。園路舗装は管理用道路兼用が幅員三mのアスファルト舗装、散策道は三~一・五mとし自然色舗装、砂利舗装とする。