開会中の平成12年第2回定例県議会は6月30日、一般質問を行い、飯岡英之氏(自民党)が新治地域の道路整備について質問した。この中で、県道・小野土浦線の朝日峠のトンネル構想では、島田健一土木部長が「昨年度に経済調査を行った結果、費用対効果などについて引き続き検討すべき課題が明らかになった」とし、事業化までには今後も慎重な調査が必要だとする見解を示した。
飯岡氏は、まず国道125号を起点に国道6号に伸びる県道・藤沢荒川沖線について質問した。
つくばヘリポートを経て常磐新線関連の土地区画整理事業が計画されている中根金田台地区に至る延長2・3kmでバイパス整備が行われている。事業は8年度から着手した。
昨年度までの進捗率は用地買収でみて80%。すでに一部区間では盛土工事に着手した。
スケジュールでは、今年度は引き続き用地買収を実施。島田部長は「これら作業が完了次第、桜川の橋梁工事に着手する」と答えた。
引き続き、県道・小野土浦線の整備が質問された。新治村の小野から国道125号を経由し、県道・土浦境線に至る道路で、このうち、東筑波新治工業団地付近の狭隘な約1・4km区間が現道の拡幅区間として工事が進められている。
昨年度までに工業団地を通過する延長約500mが完成し、進捗率は約40%となった。
また、この区間北側の県道・つくば千代田線との交差点についても渋滞緩和のため右折車線を設ける計画で、島田部長は「今年度は引き続き用地の取得を進めていく」とした。今後は、用地取得が完了した箇所から順次着工する。
朝日峠のトンネル化については、事業化に向け、県では交通量調査、航空写真測量、概略ルート設計などを実施。昨年度は具体化のための経済調査を行った。
島田部長は「将来の交通量の見通しや費用対効果などについて、引き続き検討すべき課題が明らかとなってきた」とし、トンネルの広域的な利用を促進する道路ネットワークの形成など、さらに調査を進める考えを述べた。