都市計画道路3・3・1杉戸久喜線に跨線橋を計画している県杉戸土木事務所は、13年度に事業認可を取得し、用地交渉や地元意見の合意形成を図る。JR宇都宮線と東武鉄道伊勢崎線の連続踏切をオーバーパスし、慢性的な渋滞解消に向け早期実現を目指す。概算事業費には72億円が見込まれている。
跨線橋は、JR宇都宮線、東武鉄道伊勢崎線と東北新幹線が近接しているため、新幹線下で線路をオーバーパスする計画。新幹線下のクリアランスは幅約30m、高さ12・3m。
概略設計では橋長264m、幅員は標準部が2車線(7m)、両側歩道(各4m)・停車帯(各1・5m)・植樹帯(各2・25m)の計22m。側道を含めた幅員は28m。立体交差部の幅員は11・9mで車道6・5m、片側歩道3m。新幹線下から路面までは4・9mで12径間を予定。このほか、東6丁目方面から駅方向への通行を確保するため、スロープや階段、緑地帯なども計画されている。具体的な形状は、今後地元との協議の上、決定したいとしており、実施設計は用地交渉がほぼ終了した段階で委託する。概略設計はセントラルコンサルタント(大田区)が担当した。
現在の踏み切りは、県道春日部・久喜線(通称・四間道路)の南2丁目地内に位置し、2線の踏み切りが近接していることから「開かずの踏切」と呼ばれ、慢性的な渋滞を引起しており、早期実現が望まれている。また、9月7日には県議会の土木住宅都市常任委員会が現地の視察を行った。
都市計画道路杉戸久喜線は、宮代町境の久喜市東4丁目から同市北中曽根まで、総延長5km、幅員22mで計画。このうち平成7年に事業着手したのは南2丁目の踏み切りを含む、東4丁目から県道上尾久喜線までの1、060m。
平成11年度から用地交渉に着手しており、これまでに2回、地権者および近隣地権者、周辺区長を対象に説明会を開催した。地権者は118名で、現在の用地買収率は10・。これまで県単独費で用地交渉を進めてきたが、13年度に事業認可を取得し、国庫補助で事業を推進していく方針。