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茨城県水戸市

水戸市商工会議所をTMO認定、各種事業展開へ

2001/05/28 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市はこのほど、中心市街地の活性化を商業サイドから担う事業者として、水戸商工会議所(西野虎之介会頭)を「TMO構想推進事業者」に認定した。TMOは、タウン・マネージメント・オーガニゼーションの頭文字で、街づくり推進機構の意味。

 これにより会議所では、作成した「TMO構想」を基に、水戸駅から大工町まで約2km間の4地区・21商店街を対象として、各種事業を展開していく。

 同構想では、具体的な事業項目としてソフト・ハード合わせて58項目を列挙。そのうちハード事業では、商店街・店舗バリアフリー事業、駐車場整備事業、景観舗装整備事業、商店街会館整備事業など21項目を提示した。

 具体的には、商店街会館整備事業は南町2丁目商店街振興組合や伊勢甚西口商店会など9商店街で計画。景観舗装整備事業は、水戸宮下銀座商店街振興組合など7商店街で構想している。

 一方、ソフト事業では、若手経営者セミナー事業、空き店舗対策事業、回遊マップづくり事業などの他、路面電車やLRT(低床電車)などの整備検討事業も盛り込んでいる。

 水戸市では、商業的な衰退の兆候が見られる中心商店街の活性化などを目指し、水戸市中心市街地活性化基本計画を11年3月に策定した

 TMOは、この基本計画を商業サイドから実行するもので、水戸商工会議所が「水戸TMO構想」を今年3月に策定、このほど市が認定したもの。

 同構想は、21の中心商店会とその周辺地区が対象。大きく4地区(水戸駅前、南町、泉町、大工町)に区分けした。

 構想の目標時期は2011年までの10年間。また、①活性化へ向けて緊急を要する短期事業(5年以内)②実現まで一定期間を見込む中長期事業(10年以内)-とに大別している。

 同会議所では、各商店街や市などと連携を図りながら、当面はソフト事業(企画調整型事業)に取り組み、続いてハード事業を展開していく方針。

 TMO構想で提示したハード事業と対象商店街は次の通り。

【TMO対象商店街(21商店街)】

①駅前地区=5商店街(水戸駅前葵商店会、水戸駅前商店会、水戸宮下銀座商店街振興組合、銀杏坂商店会、本局前商店会)

②南町地区=5商店街(南町1丁目商店街振興組合、くろばね商店会、南町2丁目商店街振興組合、南町3丁目商店街振興組合、南町4丁目商店会)

③泉町地区=8商店街(泉町広小路商店会、泉町1丁目商店街振興組合、泉町2丁目商店街振興組合、泉町3丁目商店会、伊勢甚西口商店会、京成西口商店会、水戸芸術館通り商工振興会)

④大工町地区=3商店街(雷神前商店会、大工町商店会、大工町中央商店会)

【ストック活用事業】駅前地区5商店街(駅前葵、駅前、宮下銀座、銀杏坂、本局前)

【裏街区活用事業】南町地区5商店街(南町1丁目、くろばね、南町2丁目、南町3丁目、南町4丁目)

【女性&芸術のモールづくり事業】泉町地区8商店街(広小路、泉町1丁目、泉町2丁目、泉町3丁目、泉町西、伊勢甚西口、京成西口、芸術館通り)

【歴史的資源活用事業】大工町地区3商店街(雷神前、大工町、大工町中央)

【地場産品アンテナショップ整備事業】南町3丁目、雷神前

【商店街・店舗バリアフリー事業】全21商店街

【人にやさしい道づくり事業】宮下銀座、南町1丁目、くろばね、南町2丁目、南町3丁目、南町4丁目、雷神前

【中心市街地回遊道標整備事業】宮下銀座、南町3丁目、南町4丁目、泉町2丁目

【裏通り・横道・脇道商店街化事業】水戸駅前、本局前、南町1丁目、南町2・3・4丁目(裡南町通り)

【駐車場整備事業(立体駐車場、パーキングメーター等)】駅前葵、駅前、本局前、南町3丁目、広小路、泉町西、雷神前

【街具整備事業(街路灯、ベンチ、案内板等)】駅前葵、宮下銀座、銀杏坂、くろばね、南町2丁目、南町3丁目、南町4丁目、広小路、泉町2丁目、泉町西、雷神前

【統一的ファサード改善事業】全21商店街

【アーケードリニューアル事業】駅前、宮下銀座、本局前、広小路、泉町3丁目、雷神前

【商店街ゲート部景観整備事業】宮下銀座、南町2丁目、伊勢甚西口、京成西口、雷神前

【商店街景観舗装整備事業】宮下銀座、南町1丁目、くろばね、南町2丁目、南町3丁目、南町4丁目、雷神前

【再開発推進事業】駅前葵、銀杏坂、本局前、南町2丁目、南町3丁目、南町4丁目、広小路、泉町1丁目、泉町2丁目、泉町西、京成西口、芸術館通り、雷神前、大工町

【パティオ整備事業】南町2丁目、泉町2丁目、泉町西

【商店街会館整備事業】南町2丁目、広小路、泉町1丁目、泉町2丁目、泉町3丁目、泉町西、伊勢甚西口、京成西口、芸術館通り



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