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福祉施設整備事業-大宮ワークプラザは3分離、7月17日に入札執行

2001/07/04 埼玉建設新聞

 埼玉県さいたま市の福祉施設整備事業が目白押しだ。6月定例議会に上程された今年度の本予算には、特別養護老人ホーム「原殿園」が移転新築する大宮西部地区高齢者総合福祉施設の基本計画、老人福祉施設および田島スーパー堤防上に建設する障害者複合施設の新設に伴う基本設計費がそれぞれ設定されている。また、大宮ワークプラザは3分離で17日に入札を執行、障害者福祉施設「大砂土ふれあいの里」も近く工事が発注される。各施設とも旧浦和、大宮、与野3市時代に計画されていたものを継承したもので、地域住民の福祉施策の充実を目指していく。

 福祉施設整備計画で、大規模な施設となりそうなのは、「原殿園」の移転新築事業。既存施設の居住環境が現代にそぐわず、老朽化も著しいため移転新築し、100床以上の特別養護老人ホームと老人デイサービスセンター、在宅介護支援センター、身体障害者デイサービスセンターを併設させる。着工は15年度を目指しており、特養ホームを第1期工事として着手する方針。

 老人福祉施設は、国道17号バイパス西側への施設整備を旧与野市民が要望していたもの。児童福祉施設を設けた複合施設の基本設計を8月にも委託する。

 障害者複合施設は、知的障害者の通所施設を計画。こちらも基本設計に着手。近く工事発注される「大砂土ふれあいの里」は障害者福祉施設と児童福祉施設が複合化。大宮ワークプラザはシルバー人材センターの作業所として西遊馬地内に建設、建築、電気、衛生設備に分離して発注。

 各施設の計画、概要は次のとおり。

【「原殿園」移転新築】

 宮原町2-215の既存施設が老朽化により、宝来86-1の敷地2万6、670㎡に移転新築する。建設用地は、西部環境センターに隣接した健康福祉センター「西楽園」西側で、用地はほぼ買収済み。施設計画は、ベッド数を100床以上確保する特別養護老人ホームほか、福祉関連施設、駐車場、庭園などを併設。各施設の機能や全体施設規模、配置などは計画を策定していく中で具体化させる。建設スケジュールは、今年度に基本計画をまとめ、14年度基本設計、15年度に実施設計をまとめ、16年度ごろの着工を目指す。整備にあたっては、特別養護老人ホームを第1期事業として先行整備し、「原殿園」の入居者を移転。その後、関連施設の整備に入るもよう。既存施設規模はRC造2階建て、延べ床面積は1、714・213㎡

【老人福祉施設】

 建設地は、桜丘1-1872-1ほか地内の敷地2、200㎡。規模はRC造2階建て、延べ床面積は約1、200㎡。内包施設は入浴施設や大広間、リフレッシュルーム機能を持つ老人福祉センターと児童センターを備えた複合型。今年度の基本設計を基に、14年度は実施設計を行い、15年度の着工

【障害者複合施設】

 田島10丁目地内の荒川スーパー堤防上部に建設。敷地面積は約1500㎡。知的障害者通署所施設と未就学児療育施設を整備するもので、相談機能や機能回復訓練施設を設置。延べ床面積は3、330㎡で計画されている。今年度は基本設計、14年度実施設計、15年度の着工が見込まれる

【大砂土ふれあいの里】

 民間活力導入が困難な障害者福祉施設を公設で整備するもので、建設地は北部拠点宮原土地区画整理事業区域内の本郷町17地内。敷地面積は1、000㎡。施設規模はRC造3階建て、延べ床面積1、563㎡。機能は食堂や入浴施設、作業訓練施設を持つ身体障害者デイサービスセンター(15人)、社会福祉協議会が地区活動などに利用する地域活動拠点施設ほか、3階に大里小学校区を対象とした放課後児童クラブを併設。定員は70人。事業費は障害者福祉施設に4億3、746万1、000円、児童福祉施設に1億859万3、000円。8月には工事を発注し、9月議会の承認を経て着工。設計は神田建築設計事務所(さいたま市)



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