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埼玉県越谷市

東越谷小学校を分離-小学校1校を新設

2001/07/17 埼玉建設新聞

 越谷市は、過大規模小学校となっている東越谷小学校を分離し小学校1校を新設していく方針を明らかにした。同小学校は、現在32クラスからなり、今後も児童数の増加が見込まれることから市では「教育環境保持のため、分離新設はやむなし」と判断した。開校までには最短でも5年は必要と見ており、今後保護者などへ説明していくほか、建設地の検討、法的手続きなどに着手する。また、市では東越谷を始め、多くの土地区画整理事業が進んでおり、大幅な人口変化が予想されることから、市全体の学校教育のありかたについても調査を進めている。

 東越谷小学校(東越谷6-1040)の児童数は、5月時点で1、059人。特殊学級2クラスを含め、全32クラスからなる過大規模小学校となっている。

 新校については、通学児童数など詳細を今後固めていくことになるが、校地面積2万㎡に校舎・体育館・プールなどを配置、20クラス程度を想定している。今後の地元説明や地権者交渉が順調に進めば、14年度から環境調査や基本計画策定に着手したい考え。開校までは、用地取得の状況にもよるが、設計、2か年程度での建設工事などから最短でも5年は必要としている。また地域に根付く学校となるよう、他施設との複合化も市内部で検討している。

 学区の見直しについては、建設地が固まり次第、地元自治会など各機関と調整し、検討に入る。これにより、通学児童数の想定を行う。

 東越谷小エリアでは、急激に人口が増加しており、平成2年には花田小学校を新設し、児童を振り分けたが、増加傾向は変わらず11年に普通教室棟(3階建て、3教室)を増築も余裕教室はない状態。今後も東越谷土地区画整理事業により、児童数の増加が予測されることから、新小学校を建設し、現東越谷小の生徒を振り分けることとした。

 これまでの対応検討では、学区を見直し、近隣小学校へ児童を振り分けるシミュレーションを行ったが、児童や保護者・自治会などへ大きな影響を与えるため、学区審議会でも、分離新設はやむを得ないと判断。PTA・自治会など諸団体とも協議し、新校創設の方向が固まった。

 ちなみに、近隣の春日部市では、今年度着工する20クラス超の小学校を2校計画しており、校舎規模は3階建て、8、000㎡程度となっている。

 また、市では七左第1・西大袋・越谷レイクタウン地区など、多くの土地区画整理事業が進んでおり、大幅な人口の変動が予想される。

 このため、市全体の教育体制のありかたについて検討するため、11年度に今後20年間の大まかな人口推計を行い、過大・過小規模学校を予測し、12年度は幼保一元化などについて調査を行った。業務はともに地域総合計画研究所(港区)が担当。

 今年度は、詳細な字ごとの人口推計や、小学校の少人数指導の方向性などの調査・研究を予定している。



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