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第37回電気保安功労者経済産業大臣表彰式を開催

2001/08/07 

 電気使用安全月間の恒例行事となっている、「第37回電気保安功労者経済産業大臣表彰式」が1日、虎ノ門パストラル新館(東京都港区虎ノ門)で、盛大に執り行われた。この表彰は、通商産業省時代から実施しているもので、経済産業省としては記念すべき第1回目となる。今年の受賞者は、工場等の部で7件、電気工事業者の営業所の部で6件、個人の部で16件、団体の部で1件の合計30件にのぼった。このうち、埼玉県関係では、埼玉県電気工事工業組合の小沢浩二理事長が会長を務める、小沢電気工事(株)(行田支部)が電気工事業者の営業所の部で、同組合の青木清副理事長(所沢支部、青木電設(株)会長)と田島省三氏(行田支部、(株)行電舎ルックス会長)が個人の部で、それぞれ受賞の栄誉に浴し、平沼赳夫経済産業大臣の代理として出席した、松田岩夫副大臣から表彰状と記念品が手渡され、長年の功績を称えられた。

 式典は、原子力安全・保安院の福島章電力安全課長の司会で進められ、最初に平沼大臣の式辞を松田副大臣が次のとおり代読した。

 「改めて申し上げるまでもなく、電気は国民生活や産業活動の基盤の一つであり、その利便性が国民生活の向上や経済の発展に大きく寄与してまいりました。電気を安定的に使うことができるのも、着実に安全確保に努めてこられた、皆様方のご尽力があってのことと考えます。

 さて、近年のわが国における電気を取り巻く環境は、大きく変化してきております。電力売買の自由化や自然エネルギー利用社会への関心の高まりなどにより、太陽光発電、風力発電等の導入も進んでいるところです。

 そのような電力供給形態の多様化に伴い、電気の安全確保に関しても、多様化する状況に対応することが必要とされています。

 また、電気保安の分野では、昨年7月から合理的な保安体制を目指した新たな制度が施行されました。これは、近年の技術の進歩や事業者による自主的な保安確保への取り組み状況等を踏まえ、現状の安全水準を確保しつつ、民間事業者の自己責任に基づく保安体制を基本とする制度です。

 このような環境変化の中で、電気保安に係わる方々の取り組みは、以前にもまして重要な役割を持つこととなり、皆様方への期待はますます高まっています。

 本日、ここに表彰を受けられた皆様方は、このような電気保安の重要性をよくご認識され、電気保安に多大なご貢献をされてこられた方々であり、そのご尽力に心から敬意を表します。

 どうか皆様には今後とも研鑽を積まれ、電気保安関係者の模範として、さらなるご貢献をしていただくようお願い申し上げます」(要旨)

 この後、表彰状の授与に移り、平沼経済産業大臣名の表彰状と社団法人日本電気協会からの記念品が、松田副大臣から伝達された。

 来賓祝辞は、電気業界12団体を代表して、社団法人日本電気協会の川合辰雄会長が「経済産業省におかれましては、毎年8月を電気使用安全月間と定められ、その一環として電気保安の部門で顕著な功績をあげられた方々を、このように大臣表彰されますことは、誠に有意義なことであり、今後ともますますこの意義は高まっていくものと思います。さて、新世紀はIT革命の世紀とも言われていますが、その根幹となるのが電気エネルギーです。あらゆる社会活動の基盤となる、電気エネルギーのニーズは、一段と高まっており、これまで以上に電気の安定供給と保安確保に努力していかねばなりません。私ども日本電気協会としても、関係団体との連携のもと、電気保安の推進に努めているところです。本日、受賞された皆様方には、引き続き電気保安の確保にご尽力を賜りますようお願い申し上げます。最後に、この表彰が、関係各方面の皆様の大きな励みとなり、電気保安の水準がより一層向上していくことを祈念いたします」と祝辞を寄せた。

 列席した来賓は、川合会長のほか、電気安全全国連絡委員会委員長、澁沢委員会委員長、全日本電気工事工業組合連合会会長、全国電気管理技術者協会連合会会長、電気事業連合会会長、電気保安協会全国連絡会議会長、社団法人日本電気技術者協会会長、社団法人日本電設工業協会会長、関東電気協会会長、財団法人関東電気保安協会理事長、社団法人全関東電気工事協会会長-と、錚々たるメンバーが勢揃いした。

 受賞者の代表謝辞は、電気工事業者の営業所の部から、酒井電気工事(株)の酒井文男社長が壇上の前に進み、「この栄えある受賞を契機に、心を新たにし、さらなる電気保安の確保を通じて、社会に貢献してまいります」と決意を述べた。

 そして、受賞者は式典終了後に記念撮影をしてから、日本電気協会主催の祝賀会に出席した。

 こちらでは、川合会長の主催者あいさつに続き、松田副大臣、佐々木宜彦原子力安全・保安院長が祝辞を述べ、電気保安協会全国連絡会議の石毛克政会長の乾杯の音頭で祝宴に入り、歓談の一時を過ごした。



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