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東京都武蔵村山市

日産自動車村山工場跡地利用構想を作成

2001/10/03 東京建設新聞

 東京都武蔵村山市は「日産自動車村山工場跡地利用構想」を作成した。検討委やアンケート等を基に、跡地利用に関する市の理想像をまとめたもの。同跡地については東京都・立川市・武蔵村山市及び日産自動車で設置する協議会等を通し、街づくりを誘導する必要があるとしている。日産自動車及び売却先の状況を考慮に入れ、今後の協議・調整に努める。

 構想の検討対象面積は約340ha、工場跡地を中心とした工業区域。まちづくり方針として①周辺市街地の土地利用を踏まえる②新たな生活・産業拠点の形成③個性豊かな空間の創出④地域間交流を活発化する-とのコンセプトを示し、工場跡地を含む対象区域を大きく北部・中部・西部・南部の4ゾーンに区分して検討。土地利用の方向としては、地域経済を総合的に判断して「複合的な土地利用が望ましい」とする。公共施設では、東西・南北方向の道路整備により交通の円滑化を図りつつ、公園・緑地等を整備しスポーツ拠点等を配置することなどを方向性として示す。

 これらの方針に基づく市の施設誘導・街並み整備構想として、エリア別で施設イメージを提示した。①商業・アミューズメントエリアは交流拠点の形成を目指し、ショッピングやスポーツ・レクリエーションなどの施設誘導を進める②公園・緑地エリアはスポーツ拠点としての公園整備を進める③残堀川沿道は水と緑のネットワークを目指した親水緑道整備を進める④住居エリアは隣接する工業地等との調和を図り、低層住宅地と中高層住宅地の適切配置を進める⑤工業・物流エリアは周辺環境に配慮した工業・物流企業の誘致を進める⑥道路沿道は沿道建築物との景観にも配慮した街路空間を創出する-などとした。

 一方、立川市では日産工場跡地について「民間跡地のため取り扱いが難しい」とし、具体的な方針はこれからという見解を市長記者会見の中で示している。今後、都や市を交えた協議会の中で十分な意見交換を図る-とした。



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