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山梨県韮崎市

5億余で旧須玉商業高改修へ/合併後の暫定本庁舎/新年度早期に発注

2004/01/29 山梨建設新聞

 合併により今年11月に北杜市への移行を控える峡北地域7町村(明野、須玉、高根、長坂、大泉、白州、武川)は、合併後の暫定本庁舎となる旧須玉商業高校の校舎等改修工事の実施を新年度に計画している。同敷地内に残る校舎棟の改修やプレハブの新設などにより、新市の本庁舎として整備するもので、7町村の負担金で、須玉町が事業を執行する。庁舎建設改修・外構工事実施設計については現在、馬場設計(甲府市塩部)に委ねた作業が進んでいるほか、取り壊しが予定される校舎棟南館と屋内運動場についても、県が近く着手する予定。校舎棟等の改修等工事については新年度の実施が予定されるが、新市のスタートに備え9月中をメドに工事を完了させたいことから、予算承認等を待って年度明け出来るだけ早期の入札執行を目指す。同改修等に係る総事業費には約5億9、000万円を見込む。

 新市の暫定本庁舎として整備されるのは、須玉町大豆生田999番地内の旧須玉商業高校の跡地(約2万2、000㎡)。県が所有する同用地や校舎などの施設を、譲り受け新市の暫定本庁舎として活用するもの。

 同敷地内には現在、北館と南館で構成される校舎棟(約5、400㎡)や、屋内運動場、格技場(S造平家建て、約480㎡)、文化創造館(RC造2階建て、約700㎡)などの施設が残る。計画では、既存の校舎棟のうち北館(RC造3階建て、延床面積約3、600㎡)をメーンの本庁舎として改修。各種窓口や執務スペースなどを置く。改修にあたっては、出来るだけ既存のままの形で利用し、必要な部分のみの改修にとどめる考えで、電気等設備関係などが改修の中心になる模様。

 一方、南館(RC2階建て、延床面積約1、800㎡)と屋内運動場については、建物が古く耐震上の問題などから取り壊す。同跡地には、3棟のプレハブ(一部2階建て、総延床面積約2、600㎡)を新たに設置し、議会や福祉関係の事務室などを配置する予定。

 このほか、敷地内に残る格技場については、市議会の議場として改修、文化創造館は2階部分をサーバー機器などを置く情報センターとし、1階部分は防災センターとして改修する計画。現在のグラウンド部分(約1ha)には250台分の駐車場を整備する予定となっている。

 さらに同庁舎整備の関連工事として、国道141号線から仮庁舎までを繋ぐ進入路として町道妙河原大免線の整備も計画され、須玉町が、雄測量設計に委託し、今年度設計を進めている。同線整備は、現道の拡幅改良と一部新設により延長約800m、W約10・5mを計画するもので、新年度からの工事着手を予定する。

 庁舎改修等の事業は構成各町村の負担金により、須玉町が執行。建設費を新年度の当初予算に盛り込む構えで、11月の新市スタートに間に合わせるよう、年度明け早々にも工事を発注したい考え。



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