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山梨県土木部

取付道の用地作業着手/詳細設計がほぼ終了/本体工事の17年度着工も

2004/03/06 山梨建設新聞

 県土木部は、小菅村の国道139号松姫峠に計画する松姫トンネルについて、建設技術研究所(東京都)に委託して進めていた詳細設計がほぼ終了したことを受け、現在、前後の取り付け道路部分の用地取得作業に入っており、新年度には同作業が終わるのを待って橋梁を含む同部分の工事に着手する。松姫トンネル本体工事については、早ければ17年度からの着工が予想され、約3、000m規模となる同トンネルの両側から工事を進めていく。

 松姫トンネルは、延長約3、000m、幅員7mの規格。これに、管理用通路が両側に配置されるため全幅は8mとなる。

 また、前後の取り付け道路が800mにわたり整備され、事業の全延長は約3、800mとなる。できるだけ早期の完成が求められていることから、両側から掘削工事を進める。詳細設計がほぼ終了したことから今後、建設行程の検討作業が本格化する見通し。

 国道139号松姫峠は、地域住民の日常生活を支える生命線であるとともに、森や水を活用した重要な観光ルートとなっているが、標高1、200mを超える交通の難所にあるため勾配がきつくカーブの連続となっており、落石等危険個所も多い。また、冬季には積雪や凍結による通行止めも余儀なくされている。

 トンネルの建設により、大幅な時間短縮や生活の安全性の向上、広域行政の推進など、大きな効果が期待できることから、地元から根強い要望がされてきた。緊急時においては、中央自動車道や近隣国道の代行道路としての機能も持つ。



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