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茨城県桜川市

桜川市が新庁舎を建設/県西地区の合併と新市建設計画事業/筑西市では市街地整備

2005/01/25 日本工業経済新聞(茨城版)

 県西地区では、合併によって誕生する新市での事業や新たな合併にむけての枠組みが明らかとなった。このうち、下館市と関城町、明野町及び協和町とで誕生する筑西市では、シビックコア整備事業を中心に市街地の整備を重点的に進めていく予定だ。岩瀬町と真壁町、大和村との合併で誕生する桜川市については、新庁舎やミニ図書館の整備などを新市建設計画に盛り込んでいる。このほか、新たな合併の枠組みとして、下妻市は千代川村と、水海道市は石下町と合併する見通しとなった。

 下館市と関城町、明野町及び協和町は、3月28日に合併して筑西市となる。新市建設計画の中の主な事業としては、中心市街地の活性化を目的にシビックコア整備事業などが盛り込まれている。

 シビックコア整備事業は、充実した行政サービスと民間施設との融合により、都市の中の拠点を整備するもの。

 新市の事業では、稲荷町地内で国により進められている合同庁舎建設の予定地周辺での道路拡幅や外郭道路の整備を実施する。これまでに下館市下岡崎地区南の中島西榎生線の道路改良工事を実施したほか、大町地内では中島・富士見町線の交差点改良工事を既に完了している。

 これら中心市街地整備や内外環状線整備及び生活道路など道路交通プロジェクトの事業費としては、合併期日の属する年度とそれに続く10か年度での概算を124億9400万円と見込んでいる。このうち、合併特例債事業費は97億1000万円となっている

 一方、岩瀬町、真壁町、大和村との合併で誕生する桜川市は、人口が5万人、総面積約179・78k㎡の規模となる。合併期日は、10月1日で新市の事務所は当面の間、大和村役場を用いる。

 桜川市の財政計画では、合併後17年度から27年度までの11年間に概算で新庁舎建設事業に30億円、真壁地内での多目的複合施設建設事業に18億円、幹線道路・岩瀬工区(犬田~久原間)整備に13億7000万円を事業費として盛り込んでいる。

 また、岩瀬駅跨線歩道橋・ミニ図書館整備事業にも概算事業費として、8億7200万円を計上している。具体的な工事の時期などについては、新市誕生後に協議を行っていく。

 このほか、新たな合併の枠組みとしては、下妻市と千代川村が既に合併に関する基本合意書を締結。法定合併協議会も設置し、第1回目となる協議会も実施した。

 水海道市についても石下町との合併を進めていくとしており、名称につては「常総市」とすることや合併期日を2006年1月1日とすることなどで一致している。

 筑西市と桜川市の主要事業については、次のとおり。

 ※括弧内は概算事業費

【筑西市】(下館市、関城町、明野町、協和町)

◆拠点形成・道路交通プロジェクト(総額124億9400万円)

 <1>中心市街地整備、シビックコア・南北一体化関連事業

 <2>内環状線整備、一本松茂田線・筑西幹線道路

 <3>外環状線整備・1-2号線、1-7号線=関城町

 <4>同・町道104号線=協和町など

 <5>放射道路整備・倉持バイパス=明野町

 <6>生活道路整備・中島西榎生線=下館市下岡崎地区南

 <7>同・一級31号線=下館市玉戸地区

 <8>同・地区拠点等進入道路等=関城町、明野町など

 <9>公共交通対策・バスターミナル、新駅設置関連

◆魅力向上・活性化プロジェクト(総額111億8500万円)

 <1>特産品販売拠点整備(農業体験・研究・加工施設整備関連、物産センター整備関連)

 <2>文化・学習拠点整備、中学校整備関連=(下館市、明野町、協和町)

 図書館機能の整備及びネットワーク関連、文化・交流施設及び公園・緑地・広場整備関連

【桜川市】(岩瀬町、真壁町、大和村)

◆新庁舎建設事業(30億円)

◆多目的複合施設建設事業・真壁地内(18億円)

◆岩瀬駅跨線歩道橋・ミニ図書館整備事業(8億7200万円)

◆図書館建設事業

◆学校施設の改築・改修

◆埋蔵文化センター建設事業・真壁地内(5億9000万円)

◆幹線道路の整備・県道網を補完する道路

 <1>岩瀬工区・犬田~久原間(13億7000万円)

 <2>大和工区・本木地内(10億5100万円)

◆都市計画道路松田西小塙整備事業・岩瀬地内(9億2000万円)

◆休憩施設建設事業・上曽トンネル坑口付近(4億円)

◆筑西幹線道路(岩瀬~古河・総和間)整備事業

◆主要地方道石岡下館線整備事業

◆公共下水道の整備



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