川口市は、市営高層住宅の耐震診断事業を年次的に進めているが、今年度は根岸台高層住宅2棟(安行領根岸1920)の耐震診断業務を、6月メドに発注する方針である。耐震診断委託費は、当初予算で1262万円余を計上している。
主要地方道さいたま・川口線(第二産業道路)の近くに建っている同住宅は、2棟ともRC造7階建てで、昭和52年度建設のA棟が83戸、同53年度建設のB棟が91戸。延べ床面積は、合計で約1万3474㎡の規模。間取りはすべて3DK(50・4㎡)。
この耐震診断業務は、市の市営住宅ストック総合活用計画に基づき、高層6住宅の調査を実施するもの。一番手は領家高層住宅(領家3-13-15)で、15年度に入札を行い、日立建設設計(千代田区)が受注。続く16年度は、2住宅の業務が発注され、道合高層住宅(道合1389)をサトウ設計(川口市)、朝日東高層住宅(朝日5-14-22)を池下設計関東支店(さいたま市)が担当した。
ただし、以上3住宅の耐震補強設計費は、今年度当初予算でも設定されておらず、耐震補強工事の順番も決定していない状況。
残る未着手の2住宅は、朝日高層住宅(朝日3-16-14)と東本郷住宅(本蓮3-4-23)で、18年度以降に調査を委託したい意向だが、詳細は固まっていない。
根岸台高層を除く5住宅の概要は次のとおり。
▽領家高層住宅=昭和43年度建設。RC造11階建て、延べ床面約6368㎡。1階は領家保育所、2階が領家公民館となっており、3階から11階に住宅89戸を配置。間取りは2DK。
▽道合高層住宅=昭和46年度建設。RC造7階建て、延べ床面積約4967㎡。戸数は2DKが56戸、3DKが20戸の計76戸。
▽朝日東高層住宅=昭和47年度建設。SRC造10階建て、延べ床面積約1万116㎡。戸数は2DKが150戸。
▽朝日高層住宅=昭和45年度建設。SRC造11階建て、延べ床面積約8743㎡。戸数は2DKが150戸。
▽東本郷住宅=昭和57年度建設。RC造7階建ては3DKが55戸。中層のRC造4階建ては、3DKが20戸。延べ床面積は合計で約6036㎡。