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茨城県稲敷市

桜川中改築に5億円/結佐住宅の建設費も/合併支援道路で6・7億計上/新市予算

2005/06/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 稲敷市は14日、新市として初めての予算となる平成17年度予算案概要を明らかにした。一般会計の総額は、旧4町村の前年度当初予算合算額と比較して8・2%減の178億2300万円とし、このうち普通建設事業費には公共公用施設整備基金6億円を取り崩して24億6320万8000円を試算。新市建設計画のまちづくり基本方針に基づき、桜川中学校の改築とグランド拡張(事業費5億3084万円)、結佐住宅の建設(事業費1億3180万円)、合併支援道路「沼田~西町線」の調査測量など7路線を主要とする整備事業(事業費6億7252万5000円)を重点的に進めていく意向だ。

 桜川中学校の改築とグランド拡張は、今年度に屋内運動場の造成を行うとともに校舎の4割を建設し、残る6割を18年度に実施するもの。

 8月上旬の一般競争入札公告に向けて校舎建設の準備を進めていく予定で、グランド整備に関しては校舎より若干早い発注になるもよう。三上建築事務所の設計による規模は、RC造2528㎡、S造1740㎡の3階建て延べ4268㎡で、既存校舎南側に建設を予定。

 結佐住宅の建設は、RC造6階建て24戸の1棟を17・18年度の2か年継続で実施するもの。今後、同規模の県営住宅が整備されることから、最終的には既存の2棟と併せて計4棟96戸になる。

 このほか重点事業を見ていくと、民生関連では、新利根地区における中学校の空き教室を改修して児童の増員を図る放課後児童対策事業費に2055万3000円。

 農林水産業費では、都市農村交流事業費6634万9000円で、農産物直売所(W造平家建て延べ282㎡)の整備などを計画。

 土木関連では、事業費に6億7252万5000円を投じて、合併支援道路の沼田~西町線や高田~沼田線の調査測量費をはじめ、県補助である市道1409号線の歩道・排水整備。市道3001号線(沼田)・市道3187号線(月出里)の拡幅・歩道・排水整備や、市道402号線(西代)の道路拡幅、ふるさと農道整備事業の市道2-2号線(浮島・西の州)道路拡幅を行う。

 また、旧桜川地区の水道事業石綿管布設替えに伴う復旧、農業集落排水事業部分の舗装打ち換え、旧東地区の広域農道の補修などを行う。

 橋梁関係では、平成13年度から行われている旧古渡橋の架け替え(橋長133m、有効幅員6・75m、片側歩道2・5m)費用に2億6420万円を試算し、19年度の事業完了を目指す。

 12年度から18年度までで続けられている新利根地区の総合運動公園整備事業では、1億1284万4000円をかけて、今年度に野球場のスコアボード設置や左翼側の防球ネットを張る予定。

 消防関連では、事業費1億6872万8000円で、旧江戸崎地区を除く3地区の既存の無線周波数を統一してデジタル化を図りつつ、旧江戸崎地区に20箇所の拡声子局を設置する方針。

 一方、特別会計を見ると、農集排事業は8処理区の施設維持管理費や建設時借入金の元利償還金などを含んで総額3億7013万3000円を試算。

 公共下水道事業では、江戸崎終末処理場の建設費や管渠工事費(整備面積約70ha、布設延長1万4358㎡)などで計25億8418万2000円。

 簡易水道事業は、石綿管更新工事1357m(6573万円)やその他配水管工事(500万円)を含む9586万3000円を計上する見通し。

 主な重点事業費は次のとおり。(その他、主要事業は 面)

【総務費】

◆防犯・交通安全対策事業=5972万8000円

【民生費】

◆放課後児童対策事業=2055万3000円

【農林水産業費】

◆都市農村交流事業=6634万9000円

【商工費】

◆旧江戸崎地区商店街顔づくり事業(個店の店頭前面部の改修等に対し補助)=2266万円

【土木費】

◆道路新設・維持補修および排水整備事業=6億7252万5000円

◆旧古渡橋架橋事業=2億6420万円

◆新利根地区総合運動公園整備事業=1億1284万4000円

◆結佐住宅建設事業=1億3180万円

【消防費】

◆消防防災無線設置事業=1億6872万8000円

【教育費】

◆桜川中学校改築・屋外運動場整備事業=5億3084万円



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