文部科学省が計画するナショナルトレーニングセンター中核拠点施設の建設が始まる。同省は、基本設計が6月末までに完了したことを受け現在、屋内施設と宿泊施設の実施設計を石本建築事務所・佐藤総合計画JVへ、設備を設備技研、屋外施設を日本技術開発にそれぞれ委託している。屋外施設は、11月いっぱいで完了、建物も18年3月上旬までに仕上がる予定。文教施設企画部によれば、設計終了次第、順次整備工事に着手する構えでおり、一部年度内着工のスケジュールを描く。全体完成は19年12月。20年8月の北京オリンピックを見据え、集中的・継続的なトレーニング・強化活動を行う拠点としての機能を担う。
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ナショナルトレーニングセンター中核拠点施設は、東京都北区西が丘3-1442-1ほかに整備する。施設は主に、屋内トレーニング施設、宿泊施設、屋外トレーニング施設などで構成。
屋内トレーニング施設は、S造一部SRC造、地下1階、地上3階建て、延べ床面積約2万9000㎡。各階の配置は、地下1階が、レスリング、ウエイトトレーニング、ボクシング、25mプールなど。1階は、エントランスホールのほか、卓球、柔道場、ラウンジ、コーチ室、研修室など。2階には、ハンドボール、バスケットボール、供用コートなどを配置。3階にバドミントン、バレーボール、体操の機能を配置する。
宿泊施設は、RC造地下1階、地上6階建て、延べ床面積約1万2000㎡で、宿泊人数は約250人。1階には、大浴場、食堂、厨房、喫茶、ロビーなど。2~6階が宿泊室となる。シングルルーム、ツインルームからチームやジュニアの合宿に適したマンションタイプや和室などを用意。うち2階には、娯楽室や研修室、ミーティングルーム、カウンセリングルーム、視聴覚室なども配置、屋内トレーニング施設への連絡通路を設ける。
屋内トレーニング施設は、S造一部RC造平屋。トレーニング部門には、屋根付きの全天候型400mトラック6コース、天然芝のインフィールドに傾斜走路、砂地走路、跳躍走路、投擲施設を配置。ほか、管理用通路(インラインスキー、インラインスケート)。関連諸室として、ウエイトトレーニング室、ミーティング室、更衣室、器具庫、研修室、コーチングスペースなど。
また、テニスコートは屋根を設置し、雨天時の利用を可能にするとともに、国際規格に対応したコート。